2月2日に、吉田神社の節分祭の追儺式(鬼やらい)が行われました。京都を代表する節分行事で大変な混雑です。今年も斎場所大元宮で少しだけ眺めることができました。
吉田神社の節分祭は京都でも有名で人気があり、多くの参拝者で賑わいます。追儺式(ついなしき)は、鬼やらい神事とも呼ばれています。平安時代に宮中で行われていた行事を古式に則って再興したもので、三匹の鬼を、矛と盾を持った「方相氏(ほうそうし)」が追い払います。開始は18時からですが、前で見るためには最低でも2時間以上前には行かれて、本殿向かって左手側で場所を取って待ち続けることが必要です。
さて、本殿前での神事が終わって鬼が方相氏に追われると、鬼と方相氏は斎場所大元宮へとやってきてその周りを1周します。鬼たちは最後まで迫真の演技で人びとを驚かせ、子どもたちの中には泣いてしまう子も続出していました。そして鬼の後から方相氏も大元宮へとやってきますが、もはや神事の後とあって鬼を追い払うようなことはありません。ただ鬼に続いて歩いてくる様子は、子どもたちからすれば、やはり「別な鬼」。怖かったことでしょう。今回も少しだけですが、鬼や方相氏を見ることができ、節分らしさを感じることができました。
吉田神社の節分の名物が河道屋の年越そば。旧暦では立春のころに新年がやってくるため、節分は大晦日と同じ意味を持ち、厄を祓う行事が受け継がれてきました。年越そばも立春を前にした節分にふさわしいものです。料金は700円で行列は伸びていますが回転は速く、テントの中も広いため待ち時間はさほどありません。ワサビと大根おろしがアクセントの美味しいお蕎麦でした。お子様などは、テント内での注文時にワサビ抜きも頼めます。今年は終了しましたが、来年以降に機会がありましたら訪れてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。