大原野神社の向かいにあるのが正法寺。動物の形に見える石が配された庭園があることから「石の寺」とも呼ばれ、貴重な仏像が伝わるお寺でもあります。
正法寺(しょうぼうじ)は、大原野神社の鳥居から川を挟んで反対側にあるお寺で、春のしだれ桜や秋の紅葉も見事なお寺です。周辺には大原野神社や勝持寺、国宝の仏像を持つ宝菩提院願徳寺などもあり、一日かけてじっくりと巡りたいエリアです。正法寺の庭園には巨岩・奇岩が多くあり、その重さは200トンにものぼるとか。庭園の見ごたえは十分です。
石はガマガエルや象など、様々な動物の形をしており、現地に設置されている解説パネルと見比べながら確認をしてみるのも楽しいです。中にはペンギンもいますので探してみてください。庭園は遠くに東山も望め、人も少なく静かに過ごせる場所です。
正法寺には貴重な仏像も伝わります。本堂の観音菩薩象は三面千手観音と呼ばれ、現在過去未来に対応した三面を正面に持ち、頭上には各方面を見渡す23面のお顔があります。もとは南丹市園部町の九品寺にあった仏様とされ、珍しいその姿はぜひお見逃しなく参拝してみてください。他にも足を踏み出した走り大黒や不動明王に参拝できるほか、大原野の日本画家・西井佐代子さんの遺作となった大原野の風景を描いた素晴らしい襖絵など、見どころが多いお寺です。機会がありましたら、ぜひ足を延ばしてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。