飛行神社の花手水


飛行神社の花手水

10月初めに八幡市の飛行神社を訪れると、花手水が登場していました。

飛行神社の花手水飛行神社は石清水八幡宮駅の東南にある神社で、大正4(1915)年に二宮忠八によって創建されました。二宮忠八は愛媛県の八幡浜市の生まれで、明治22(1889)年いまの香川県まんのう町のもみの木峠で昼食を食べている際、カラスが滑空してくる様子を見て飛行原理を見出しました。そして1年後、「カラス型模型飛行器」を完成。飛行実験では10メートル飛んだそう。さらに人間の搭乗できる人力飛行機の構想を練り、玉虫から学んだ原理に基づき、 複葉の「玉虫型飛行器」の作製に着手。その成功を目指し、軍に有人での飛行の実験を嘆願しますが認められませんでした。

飛行神社そこで自ら研究を行うしかないと考えた忠八は、軍を除隊し製薬会社に入社。京都府の八幡市に移り住みます。そして資金を集めつつ研究を進めている最中、ライト兄弟が飛行に成功したことを耳にしたのでした。二宮忠八は、このまま実験を進めて仮に成功しても、ライト兄弟を真似たといわれると考えて研究を断念。ハンマーで製作中の飛行器を壊してしまったといいます。その思いたるや察するに余りあります。

飛行神社やがて時代は本格的に飛行機が飛ぶ時代へと移り、戦争でも使われるようになりました。かつて飛行機を飛ばすことを志した忠八は、飛行機による犠牲者や事故による殉難者の存在に心をいため、犠牲者慰霊のために自邸内に私財を投じて神社を創建しました。これが飛行神社です。主祭神は天磐船(あめのいわふね)に乗って地上に降り立ったという饒速日命(にぎはやひのみこと)。そして第2殿の祖霊社には航空事故で亡くなられた方々や、技術革新・指導にあたられ航空業界に多大な影響を与えられた方をお祀りしています。第3殿には、薬業に関係の深い薬祖神をお祀りしています。現在の拝殿は古代ギリシャの神殿を模した斬新なデザインで、境内には飛行機のエンジンなども展示されているほか、資料館(300円)では二宮忠八や飛行機について学ぶことができます。

飛行神社の花手水さて、10月初めに訪れると、入り口の手水鉢には花手水が登場していました。今年は京都各地の社寺で花手水が話題となっていますが、新型コロナウイルスの影響で手水の柄杓を撤去している社寺が増え、そのかわりに花があしらわれているようです。それぞれの社寺が個性的に工夫を凝らしており、飛行神社では女郎花(オミナエシ)が印象的でした。秋の七草のひとつですが、八幡市の松花堂庭園内には女郎花塚があって小野頼風との悲話が伝わっていて、そちらと関連させたのかもしれません。飛行神社は石清水八幡宮駅からも比較的近いため、機械がありましたら足を伸ばしてみてください。

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吉村 晋弥(よしむら しんや)

京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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