県神社の大幣神事 2019年


県神社 大幣神事

6月8日に宇治の県神社の大幣神事(たいへいしんじ)が行われました。

県神社 大幣神事宇治の県神社では6月5日に県祭りが行われ、夜店が大いに賑わい、夜店が引き払った6日未明に「暗闇の奇祭」の異名を持つ梵天のぶんまわしが行われます。そして8日に行われるのが大幣神事です。その名の通り大人数名で担ぐ全長6mほどの大きな幣が出て、宇治の街を巡行して行きます。幣には3本の傘が差され、ここに街々の厄(疫神)が集まり清められるとされています。そしてクライマックスの場面では、大幣を一気に引きずって全力で県神社から宇治橋まで走り抜け、大幣を宇治橋の上から宇治川に投げ捨てます。このかなりユニークな行事は宇治市の無形民俗文化財にも登録されています。

県神社 大幣神事大幣の行列には榊や風流傘が付き従い、さらに馬に乗った神人が一緒に進みます。神人は、顔を隠すかのように紙垂(しで)を垂らした幣帽を被った特徴的な姿で、人ならざる者の姿になっているかのようです。さて、大幣は県神社を午前10時に出発して、県通りを宇治橋前へと進みます。宇治橋手前では短いですが神事があり、その後一行は宇治橋通りを進んで、宇治神社の御旅所前へと向かって行きます。途中、何カ所かで大幣の下端を地面にコンと付ける儀式も行われます。

県神社 大幣神事また、大幣が通る時には別に幣が配られており、見物人が受け取っていきました。玄関先に備えておくと厄除けになるとされます。一行がしばらく進んで宇治神社御旅所までやって来ると、「馬馳せの儀(まばせのぎ)」があり、騎馬神人が御旅所前から一の坂と呼ばれる坂へと馬を4往復走らせます。この行事は中世からの儀式を伝えているとされ、今はアスファルトの道を走る馬も、その昔は歴史的な風景の中を走っていたのでしょう。今年は雨の降る中で駆け抜け、無事の催行が心配されましたが、神人役の方も無事に大役を終えてホッとされているような表情が印象的でした。

県神社 大幣神事馬馳せの儀が終わると、大幣は本町通りを通って県神社へと戻ります。こうして宇治の街を一周して大幣を寄り代として厄を集めて来たわけです。県神社まで来るといよいよ神事もクライマックス。神社前の交差点で大幣が3周した後、一気に大幣を地面に落として宇治橋向かって引きずりながら全力で走り抜けます。

県神社 大幣神事今年は巡行の様子と宇治橋で投げ捨てられる場面をご案内で訪れました。ご参加ありがとうございました。一気に走ってきた大幣の一向が宇治橋から大幣を投げ捨てて神事は終了です。例年は宇治川の速い流れにもまれながら大幣は流されていきますが、今年は浅い場所に落ちたためか、流れていかずにそのままの場所に留まっていました。個性的な「大幣神事」、機会がありましたらご覧になってみて下さい。

県神社 大幣神事

県神社 大幣神事

県神社 大幣神事

「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ

・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
ご迷惑をおかけいたします。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。


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