かなり前のことになりましたが、11月10日に長岡京市でガラシャ祭が行われました。
ガラシャ祭は長岡京市の時代祭とでも言うべき壮大なお祭で、長岡京市ゆかりの人物が登場する時代行列をはじめ、勝竜寺城で新婚時代を過ごした細川忠興とその妻・お玉(ガラシャ)の行列や婚礼の儀が見所です。忠興とガラシャは、例年公募された新婚ご夫婦によって務められており、今年もお幸せそうなお二人でした。平成4年に始まり、今年で28回目を数えます。
行列は12時45分に長岡第六小学校を出発し、長岡天神駅前、市役所前などを経て勝竜寺へと向かいました。先頭は、地元のマーチングバンドで、来年の大河ドラマ「麒麟がくる」をPRする麒麟隊が段ボール甲冑を身につけて行進していきました。続くは、歴史文化行列です。長岡京市にゆかりの人物を市民が演じますが、登場人物がなかなかマニアック。継体天皇、藤原継縄(つぐただ)、藤原基経、細川頼春、承明門院等、歴史好きでもすぐにわからないのではという方々がそろっています。どのような人物でどのように長岡京市とゆかりがあるかを調べるのも面白いでしょう。
そしてお玉さんが登場する御輿入れ行列が登場します。玉の夫の細川忠興や父である明智光秀も登場します。お玉さんは輿に乗って進み、笑顔が印象的でした。さらに町衆祝い行列と続き、長岡京市の姉妹都市である静岡県伊豆の国市の音頭、学生さん、南京玉すだれなどなど多彩です。孔雀遊舞が登場するのは、かつて勝竜寺城公園に孔雀がいたからだそう。友好都市の寧波や姉妹都市のアメリカ・アーリントンの行進も印象的でした。
特に人気だったのは京都橘高校のマーチングバンド。全国的にも有名とあって見物人も一緒に移動をしていき大盛況でした(行進は市役所まで)。また、最後を締めた長岡京なるこ踊りの皆様も元気いっぱいでした。「我楽者」の文字もインパクトがあります。こうして盛大な行列が勝竜寺城まで続きました。勝竜寺城では各列の記念撮影と自己紹介も行われました。
しばしの休憩の後「婚礼の儀」が再現されます。細川忠興とガラシャ夫人、さらにその親族として細川藤孝、明智光秀らが参列して三々九度が行われます。そしてスポンサーのサントリーのビールを手にして記念撮影があり、数に限りがありますが一般の方にも配られました。こうして拍手のうちに見送られて終了です。
勝竜寺城の向かいでは、ゆるキャラも登場してなるこ踊りも披露されました。エネルギッシュで元気をもらえます。お玉ちゃんとじゃんけんでの抽選会もあって盛り上がっていました。夕方まで見どころのあるガラシャ祭。来年の大河は明智光秀とあって一層盛り上がることでしょう。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。