先日の大雪で、鞍馬駅前にある天狗像の鼻が折れてしまいました。
鞍馬といえば鞍馬山と鞍馬寺。山には天狗が住むとされ、遮那王(しゃなおう)と名乗った牛若丸が僧正ヶ谷で剣術を学んだという伝説が知られています。鞍馬山には義経ゆかりの場所が点在し、そうした由緒をたどることができ、また鞍馬寺の本尊である尊天のうち、護法魔王尊の姿はまさに天狗で表されており、鞍馬寺の本殿金堂の向かって左にある光明心殿を拝すれば、その姿を目にすることもできます(鼻は長くありません)。
そんな鞍馬の玄関口である鞍馬駅前には、高さ2.8mもの長い鼻を持つ大きな天狗の顔の像が置かれています、像は1994年の平安建都1200年を記念して作られたもので、2002年から駅前に置かれているのだそう。私の記憶でも、2003年に鞍馬に訪れたときに目にしていました。
以来、長らく観光客を迎えてきましたが、今回の大雪で花が折れて痛々しい姿になってしまいました。材質は、なんと発泡スチロール製だそうで、湿った大雪で折れてしまうのはさもありなんというところ、しかも折れてしまったのは今回で2回目だそうです。今回訪れてみると、折れた鼻には、ばんそうこう型の板(?)が貼られて「ただいま治療中」の文字も。これはこれでユーモラスでした。また再び鼻が戻って、凛々しい姿を見せてほしいですね。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。