雨に艶めく随心院の緑

随心院
先日、雨の日に山科の随心院を訪れました。境内は美しい苔に覆われ、緑が艶めいていました。

随心院昨日ご紹介した勧修寺と一緒に廻れるお寺が随心院。随心院のある「小野」の地は、小野氏ゆかりの土地で、平安時代には小野小町が住んでいたとも伝わります。随心院には、小町がもらった恋文を埋めたという文塚や、文を張り付けたという文張地蔵があり、化粧井戸や、小町百歳の像(卒塔婆小町坐像)までもが存在しています。毎年秋にはミス小野小町コンテストも行われ、3月の最終日曜日に行われる「はねず踊り」は大勢の人で賑わいます。

随心院随心院の魅力の一つは、境内の美しい風景。都の南西、辰巳(巽)の方角にあることから「洛巽(らくそん)の苔寺」とも呼ばれるほど、境内の苔は美しいです。特に本堂前が素晴らしく、能の間からの眺めは心を癒してくれるでしょう。京都もいよいよ梅雨の時期に入り、カラカラに乾いていた苔庭も潤いを取り戻してきています。

随心院私が訪れたのはちょうど雨の日。随心院は建物内からお庭を眺めるお寺のため、雨の日にも足元が濡れないのがおすすめポイント。苔の艶めきは雨の日にこそ素晴らしいものがあります。能の間の奥に座してお庭を見ると、まるで額縁に入った絵画のように風景を楽しむこともできます。ぜひ、自分好みの額縁構図が見られる位置を探してみてください。

随心院随心院は仏像も見事で、ご本尊の如意輪観音像をはじめ、快慶作の金剛薩埵(さった)像、伝定朝作という阿弥陀如来像などの仏様と向き合うこともできます。この時期の境内は人が少なく、静かに手を合わせられたり、ゆったりとお庭を眺めながら時を過ごすことができますので、よければ訪れてみてください。

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  • 毎月第2水曜日に出演させていただいてる、KBS京都ラジオの「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」。次回は6月10日(水)9時35分頃~50分頃です。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。

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