法界寺の裸踊り 2020年


法界寺 裸踊り

14日の夜に、法界寺の阿弥陀堂で裸踊りが行われました。

法界寺この裸踊り、実際に見たことのある方は多くはないかもしれませんが、ご存じという方は比較的多い行事かもしれません。裸踊りは、法界寺で元旦より(正月七日からと記載の本もある)行われている修正会(しゅしょうえ)の結願行事。修正会は、前年の行いを省み、新年の五穀豊穣などを願う法要です。裸踊りの前にも本堂(薬師堂)で法要が行われました。お坊さんは醍醐寺からも来られているそうです。

法界寺法界寺は平安時代の1051年に、最澄自作といわれる薬師如来の小像を新しく作った一回り大きな薬師如来像の胎内に収め、像を安置する薬師堂が創建されたのが始まりです。この薬師像は、古くから安産と授乳にご利益がある乳薬師として信仰されていますが、このように胎内に小像を隠していることから来ていると考えられています。なお、この薬師像は秘仏で残念ながら直接拝むことはできません。

法界寺 裸踊り裸踊りは、19時半過ぎにまず少年たちが披露してくれます。それもあってか境内には地元の方がたくさん集まってこられます。子どもたちは走って現れると、元気に「頂礼(ちょうらい)、頂礼」と声を上げ、手を上にあげて両手を合わせ、体と体をぶつけ合います。頂礼とは、「頂礼礼拝」の略で、仏に対して最高の敬礼を行うことを指す言葉。本来は両手・両膝・額を地につけて平伏す五体投地とも同じ意味だそう。語源をたどればやや仰々しいですが、裸踊りでは皆で踊るきっかけともなる明るい掛け声として使われているように感じます。

法界寺 裸踊り子どもたちは結構長い時間、休憩をはさみつつ踊っていました。最初のうちは元気がよいのですが、だんだんと疲れてきて声が小さくなっていきます。でも休憩をするとすぐに回復をして、また元気な声を上げるのも子どもの素晴らしいところでしょう。子どもたちの中には、法界寺の腹帯にお世話になった子もいるかもしれません。実は8年前に見に来たときは、子どもさんの数も多かったですが、今年はずいぶん少なくなっていました。少子化の影響もあるかもしれませんが、こうして伝統が受け継がれて行くのは素晴らしいことだと思います。

法界寺 裸踊り続いて、大人たちによる裸踊り。大人は水垢離(みずごり)といい、水をかぶって身を清めてから裸踊りに臨みます。やはり大人は迫力が違います!体をぶつけ合う勢いがあって、やがて体が温まってくると湯気も出てきます。この日は冷たい雨が降っていましたが、踊られている方々は寒さを全く感じさせません。踊っている方々が巻いているふんどしは、妊婦の腹帯として使うと安産になると信仰されています。

法界寺踊りが終わる頃から、お坊さんたちによりお加持が行われます。多くの参拝者が頭を棒であてて頂いていました。本当に地元に根付いた行事なのだなと感じます。なお、日中に拝観できる阿弥陀堂内部の仏様や壁画も必見に値するものです。是非、お昼間にも訪れてみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。


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