17日の雪が降った日に宝ヶ池を訪れました。
洛北にある宝ヶ池は、周囲約1.5kmの低山に囲まれた池で、自然を満喫できる公園として整備されてます。最寄り駅は地下鉄の国際会館駅。南の方へ歩いて行くと、公園を経てやがて池が現れます。宝ヶ池は、江戸時代の宝暦13(1763)年に築かれ、松ヶ崎地区に安定期に水を送るために湧水があった深田を溜池にしたものです。水は岩倉川に注いで、下流の井手ヶ鼻井堰から松ヶ崎へと取水されていきます。
名称は、もとは北浦溜池と言われていたものが、明治の終わりに宝ヶ池と称されるようになったそう。その名は、宝暦の「宝」から来たとも、分銅形の池の形からともされますが、松ヶ崎は水に苦労をした歴史があり、水そのものが宝だったといえるでしょう。現在は公園として池の周囲には遊歩道や芝生の広場が設けられ、桜や梅も植えられており、比叡山の眺めも美しく、市民憩いの場として親しまれています。
この日は雪景色を期待しましたが、すぐに解けてしまったので、むしろ紅葉が残る山が印象に残りました。それでも池の際には雪が見られた場所もあり、何より雄大な比叡山が白くそびえる様は見事でした。宝ヶ池は、国際会館の駅からも近く、手軽に自然を感じられるスポットのひとつでしょう。足を延ばしていただくのもおすすめです。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。
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