上賀茂神社の新年能楽奉納

上賀茂神社 新年能楽奉納 鍾馗

1月2日に上賀茂神社新年能楽奉納が行われました。

上賀茂神社 新年能楽奉納 翁京都がある山城国の一宮として知られる上賀茂神社と下鴨神社。初詣でも人気があります。上賀茂神社では、1月2日に新年能楽奉納が行われました。今年はお正月の行事も中止となっている場所があり、1月3日の八坂神社の初能奉納や、1月4日の下鴨神社の蹴鞠はじめは中止となっています。そうした中では貴重な新年らしい機会と言え、神事としての意味を持った行事かと思います。

上賀茂神社 新年能楽奉納 翁演目は「翁」と、疫病退散祈願で「鍾馗(しょうき)」でした。また間に仕舞(しまい)として三曲が奉納されました。「翁」は、五穀豊穣、国家安泰、天下泰平を祈願する儀式的な内容で、特にストーリー性もない演目のため、能の解説サイトでは「能にして能にあらず」と書かれています。この演目の起源は能の初期であるために格式が高く、新年や祝賀祭などで好んで演じられています。ここでは千歳(せんざい)に続いて翁面をつけた能役者が舞い、三番叟(さんばそう)は省略されていました。

上賀茂神社 新年能楽奉納 鍾馗鍾馗は、京都の町家の小屋根に乗っている姿でも知られる魔除けの存在で、昔、中国の玄宗皇帝が病に伏した際、鍾馗が鬼を退治する夢を見て病気がたちまち治ったことから、魔除けの存在として信仰されています。鬼は疫病の象徴であるため、疫病退散の願いを込めて奉納されたようです。鍾馗の舞はたいへんかっこよく、引き込まれました。今年も無事に演じられた新年能楽奉納。何とか2021年はコロナウイルスによる影響が収まっていってほしいと願っています。

上賀茂神社 新年能楽奉納 翁

上賀茂神社 新年能楽奉納 翁

上賀茂神社 新年能楽奉納 翁

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ガイドのご紹介

吉村 晋弥(よしむら しんや)

京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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