令和元年 上・下御霊神社の神幸祭 神輿渡御

下御霊神社 大宮神輿
5月1日に令和元年を迎え、上御霊神社下御霊神社神幸祭ではそれぞれ数十年振りの神幸祭の神輿渡御があり京都御所と仙洞御所の前へそれぞれの神輿が進みました。

上御霊神社 神輿新天皇が即位され令和元年を迎えました。私もこれまでと変わらず、引き続き日々積み重ねて参ります。さて、上御霊神社と下御霊神社では5月1日に御霊祭の神幸祭があり、上御霊神社は54年ぶりに、下御霊神社では約70年ぶりに神幸祭の神輿渡御が復活。下御霊神社では日本最大級の神輿である大宮神輿が出て、明治維新で天皇が東京に移られて以降は中止されていた京都御苑内での神輿巡行が約150年ぶりに行われました。

上御霊神社 神輿御霊祭の起源は平安時代の貞観5(863)年に神泉苑で行われた日本最初の御霊会(ごりょうえ)によると言われています。祇園祭の起こりとも言われる御霊会は6年後の貞観11年(869)年で、ほぼ同時期の発祥。貞観という元号は、東日本大震災に匹敵した「貞観津波」も起きた時代。貞観の時代には天変地異が続き、新潟での大地震、富士山の噴火、東北での大地震、隕石の落下などもありました。また、応天門の変が起こるなど政治的にも人々を不安にさせることがありました。当時、疫病や天変地異は恨みを持って亡くなった高貴な人物が怨霊となって引き起こすという信仰があり、その怨霊を鎮めるために御霊会が行われたのです。

上御霊神社 神輿上御霊神社は上京の氏神として、江戸時代までの御霊祭では御所の朔平門前で神輿を担ぐことが許され、天皇が神輿をご覧になっていました。その後、途絶えていましたが2009年から5月18日に朔平門前での神輿の差し上げが再開されるようになりました。神輿は小山郷、今出川口(出町地区)、末廣会(出雲路地区)の3基があり、朔平門の前で勢揃いをして盛り上がりを見せました。門前での様子は18日と同様ですが、やはり新天皇のご即位と改元の日ということに特別感がありました。

下御霊神社 大宮神輿下御霊神社は日本最大級の神輿という大宮神輿が担がれ、約150年振りに御苑内で神輿渡御が行われました。大宮神輿は江戸時代の東山天皇、霊元上皇の寄進によるもので、以来今年で310年を迎えます。大宮神輿は大きく重いそうで、久しぶりに担がれました。私も初めて巡行する様子を目に出来て感激です。

下御霊神社 大宮神輿仙洞御所の前に安置された神輿の前で拝礼などの神事が行われたのち、担ぎ手や関係者の記念撮影を経て神社へと戻っていきました。途中、建礼門が望める場所で神輿を置き、御所に向かっても拝礼がありました。新時代の幕開けにふさわしい特別な行事。復活にご尽力された関係者の皆様や、担ぎ手の皆様、本当にお疲れ様でした。御霊祭は例年通り18日の神輿巡行もありますので、そちらもぜひご覧下さい。


「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ

・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
ご迷惑をおかけいたします。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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