3年ぶりに本格復活!吉田神社の火炉祭 2017年

吉田神社の火炉祭 2017年
2月3日の深夜に、吉田神社火炉祭(かろさい)が行われました。今年は夜空を焦がす勇壮な炎が3年ぶりに復活しました。

吉田神社の火炉祭 2017年吉田神社の火炉祭(かろさい)は、京都の節分を代表する行事として知られ、直径も高さも5mといわれるほどの巨大な火床に古い縁起物やお札(ふだ)を納め、火を付けて燃やすことで、古札に宿る神々にお帰りいただくという行事。室町時代から続く神事だといいます。節分の深夜23時から行われ、その炎が春を呼び、参拝者には無病息災をもたらして新春の幸運を授けるといわれています。京都の各地でお火焚き祭や古札燃納は行われますが、吉田神社の火炉祭はその中でも最大といえるものです。

吉田神社の火炉祭 2017年しかし2015年・2016年は、大きな火床に点火されることはありませんでした。理由は、行政との間で灰の処理に関する問題が生じたため。焼却灰は4トントラック2台分、約7トンもの量になっていたそうですが、行政が求める環境への配慮には人手や費用も必要とあって、過去2年間は火床に点火はされていませんでした。その2年間は、神事としての根幹を守るために、古札に宿る神を火炉の前に立てた御幣(ごへい)に移し、その御幣を燃やすという形で行われました。約1分程で燃えていた炎は小さくなり、儀式は終了となってしまうため、あまりにあっけない終了に驚きの声も上がるほどでした。2015年にはその様子をブログに書いています。やはり大きな炎が灯ってこその火炉祭ということで、復活を望む声は大きく、今年は灰の処理のための費用をなんとか工面し、復活することになったそうです。

吉田神社の火炉祭 2017年3年ぶりの復活がニュースとなったこともあってか、22時ころには多くの人たちが火炉の周りに集まり始めました。23時前からの神事に続いて古札に点火をされると、火は瞬く間に夜空を焦がし、参拝者の冷えた体も温めてくれました。ただ実は、今年は集まった古札の量が依然と比べると大幅に少なくなっており、大きな炎が上がったのは最初のほうだけでした。3年のブランクは大きかったのか、あるいは今年から古札以外の紙袋などは、環境への配慮で受け取らなくなった影響もあるかもしれません。ただ、いずれにしてもこうして再び復活したのは喜ばしいことです。費用の問題は今後もあるとは思いますが、来年以降はさらに大きな炎で京都に春の訪れを告げてくれると願っております。燃え上がる様子は、動画もありますのでご覧ください。

吉田神社の火炉祭 2017年
吉田神社の火炉祭 2017年
吉田神社の火炉祭 2017年
吉田神社の火炉祭 2017年
吉田神社の火炉祭 2017年
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。

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