恵美須神社の十日えびす 2021年

恵美須神社

今年も12日まで東山の恵美須神社(ゑびす神社)で十日えびすが行われています。

恵美須神社京都の新年は初詣、七草粥、そしてえべっさんと次々に行事が続いていきます(今年は中止も多いですが)。日本三大えびすのひとつにも数えられる東山の恵美須神社では、8日から12日にかけて商売繁盛を祈願する十日えびすが行われ、例年であれば昼夜を問わずたくさんの参拝者で賑わい、縁起物の福笹が飛ぶように売れていきます。えびす神は、七福神の一人としても知られ、釣った魚を物々交換で米等と替えていた(すなわち交渉や商売が上手だった)とされることから、商売繁盛の神となっていきました。

恵美須神社えびす神といった場合は、神話の中でイザナギとイザナミの子どもである蛭子(ひるこ)神を差す場合と、大黒様の子どもである事代主命(ことしろぬしのみこと)を表す場合とがあります。いずれも水と関わりがあり、えびす様は海の神として庶民からは篤い信仰を集め、手には釣り竿と鯛を持つ姿が定番となっています。1月10日はえびす様のお誕生日で、それを祝い、福にあやかろうというのが十日えびすです。

恵美須神社福笹は、江戸時代に京都の恵美須神社が始めたものが全国に広まったものです。笹は「お札(おふだ)」の替わりとして発明されました。笹は、常に青々として枝は真っすぐと伸び、しなやかさもあって簡単には折れません。そういったところが、長く続けることをよしとする商売繁盛のご利益に通じ、人気を集めました。なお、庶民派の神であるえびす様は、夜にお酒を飲んだ千鳥足で参拝に来ても、おおらかな心で迎えて下さるとされ、「商売繁盛で笹もってこい」の有名な文句も、そもそもは「酒もってこい」だったともいわれています。

恵美須神社今年は十日えびすは日程通り開催されていますが、東映の女優さんの「宝恵かご」社参や舞妓さんによる福笹授与など、人が集まるイベントは中止。また、本殿脇での参拝は今年は中止となっています。例年のような賑わいはありませんが、地元の方には欠かせない行事でもあり、参拝の方も相応には来られていました。9日には冷凍マグロが奉納されていて、えべっさんらしい雰囲気も感じます。人が少ないと活気もなくなりますが、笹を持って舞う巫女さんの神楽は例年より長く行われているように感じました。何とか多くの方にとってこの一年が商売繁盛であってほしいと願っています。

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ガイドのご紹介

吉村 晋弥(よしむら しんや)

京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。

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