NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が最終回を迎えました。最後の紀行で紹介されなかった、亀岡市の光秀スポットに触れてみたいと思います。
今回のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」は、明智光秀が主人公とあって、京都では亀岡市や福知山市をはじめとする丹波地域、そして山崎の合戦に関わる大山崎町や長岡京市にとっては悲願とも呼べるドラマでした。ただ、前半の美濃(岐阜)の時代が濃く描かれたこともあり、果たして最後の紀行で京都の各地が紹介されるのかという懸念が出てきてしまいました。
最終盤の紀行で、福知山市は福知山城や福知山音頭、御霊神社が登場し、その他の取り組みも含めて京都の中ではうまくPRに成功しているように感じました。また、山崎の合戦は詳しく描かれなかったものの、長岡京市の勝竜寺城は最後の紀行で登場しました。一方で、光秀が丹波の居城とした亀岡市の亀山城などは紹介されませんでした。亀岡は大河ドラマ館も誘致しており、市や関係者は想定外だったと察します。
ということで、私の手元に写真のある亀岡市の光秀スポットについてご紹介してみます。まずは、亀山城跡のお堀に面して2019年5月にお披露目された明智光秀像。亀岡駅からまっすぐの場所です。大河ドラマが決まり、全国から2800万円を超える寄付が集まって建てられたそう。凛々しい渋めの表情の光秀像が建ち、足元の装飾は亀岡の朝霧をイメージしたものだとのことです。
亀岡では毎年5月3日に「亀岡光秀まつり」が行われています。2020年は中止でしたが、2019年の光秀役の方の写真を掲載します。なんとか今年は開催されて盛り上がってほしいと思います。近年の亀岡では手作り甲冑も流行っており、光秀まつりでは火縄銃の実演も人気です。
丹波亀山城跡は、宗教法人大本の本部となっています。現在は緊急事態宣言が出ているため見学はできませんが、解除されれば見学も可能になるでしょうか。石垣は再度積まれたものが多いですが、一部古い石垣が残っています。光秀が本能寺へと向かった城とされますので、城の周囲を散策するのも面白いでしょう。
亀岡市宮前町の谷性寺(こくしょうじ)には、光秀首塚があり、近くに光秀像が建っています。例年6月~7月の桔梗の花が美しく、ききょうの里としても人気がある場所です。本尊の不動明王は光秀が篤く信仰したとされます。境内の右手にはかつて亀山城下にあったという門が移築されており、明智山門と称されています。上部の蟇股に桔梗の紋があしらわれていますのでお見逃しなく。
大河ドラマ館は、サンガスタジアムbyKYOCERA内にあり、2月14日まで開館しています。亀岡駅からも近く、保津川下りの乗船場もすぐそばです。ドラマにちなむ俳優さんの衣装の展示やインタビュー解説、等身大パネルの設置など、ビジュアル的な展示が多くあり、歴史も学べます。展示内容も初期の頃とは変わっている部分があるそうです。開館時間など詳しくはホームページでご確認ください。今回は丹波や山崎の合戦がほとんど描かれず、新型コロナウイルスの影響もあって、地元が期待したほどの観光効果はなかったかもしれませんが、ドラマ自体は好評だったように思いますので、今後、息の長い地元PRに繋がってくれたらと思いました。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。
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