京丹波町質志(しずし)にある鍾乳洞は、京都府下唯一の鍾乳洞です。
質志(しずし)の鍾乳洞は、京都縦貫自動車道の京丹波みずほICから国道173号線(綾部街道)を綾部方面に進んだ場所にあります。質志鍾乳洞公園として整備されており、駐車場もあります。公園内は鍾乳洞に入るかどうかに関わらず有料(520円)で、キャンプ場も併設しています。質志の鍾乳洞の注意点としては、鍾乳洞入口までは坂道や階段が続き、鍾乳洞内部もほぼ直角の階段を上り下りする必要がある点です。個人の感想としては、高齢者や小さいお子様には向かないのではないかと思います。ヒールで内部に入るのは危なく、入口に貸しスニーカー(無料)が設置されています。なお、1月・2月は閉鎖、12月と3月は毎週土・日・祝日のみ開園しています。
鍾乳洞は昭和2年に地元の方が狩猟中に偶然発見したもので、洞内は4つの洞穴で構成され、総延長は52.5m、洞口からの深さはマイナス25.1mもあります。規模はそれほど大きくありませんが、地下へ向かって下りていく立体的な鍾乳洞であるのが特徴です。先の見えにくい複雑な構造と、真下へと下りていく体験は、かなりの冒険感があります。
鍾乳洞内部は年中13℃の気温とされ、夏の暑い時期にはずいぶんと涼しく、さらに上から水も落ちてきますので、より清涼感を感じられるでしょう。地質は石灰岩で、もともと南の海にあった珊瑚礁が長い年月の間に岩になったものとされ、数万年かけて雨水や地下水が鍾乳洞を作り上げました。
内部ははじめは比較的広くて子供でも安心ですが、途中からはほぼ垂直の階段を一気に地下へと下りていきます。前向きでは危ないため、階段は後ろ向きに下ります。金属製の手すりは水で濡れて滑りやすく、冷たさもありますが、しっかりと握って上り下りをしてください。
底が見えないほど深く下りていくため、後半は「すごい!」の連続。それでも各地の鍾乳洞を見ている方の感想だと「物足りない」そうですが、私のような素人からすれば十分な非日常空間でした。最も下の場所まで行ったら、あとは同じ経路を上ってきます。階段は譲り合いながら上り下りしましょう。鍾乳洞の内部は動画もありますのでご覧ください。機会があれば足を延ばしてみても面白いでしょう。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。