先日、嵐山にある天龍寺の塔頭・宝厳院(ほうごんいん)を訪れてきました。
宝厳院は嵐山でも屈指の紅葉が美しいお寺として、近年人気を集めています。東山が永観堂ならば、対する嵐山には宝厳院があるといったところでしょう。公開は春と秋の期間限定で、例年6月30日まで青葉の庭が公開されています。庭は仏が説法する様子を意味する「獅子吼(ししく)の庭」と呼ばれています。ちなみに非公開の期間は時代劇の撮影にも使われているそう。境内は苔も見事でよく手入れされていて、この時期はとても気持ちのよい緑の空間が広がっています。
天龍寺は大いに賑わっていますが、この時期の宝厳院は拝観者も少なめで、素晴らしいお庭を静かに散策をできるのが魅力です。さらにおすすめなのは、お抹茶を頂くこと(+500円)。茶席は茅葺の建物に上って時を過ごすことができ、奥に座せば額縁状の素晴らしい眺めを堪能できます。これぞ多くの方が求める京都らしい空間ではないでしょうか。もちろん縁側に座ることもできます。鳥の鳴き声に耳を澄まし、しばし非日常の時を過ごしてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。