妙心寺の東林院では、梵灯のあかりに親しむ会が21日まで行われています。
妙心寺の塔頭寺院のひとつが東林院。普段は非公開ですが季節に応じた行事があり、特に6月の「沙羅の花を愛でる会」にはたくさんの方が訪れます。「小豆粥で初春を祝う会」は、毎年1月15日から31日まで行われており、秋の10月には「梵燈のあかりに親しむ会」が行われ、夜間拝観ができます。「梵燈のあかりに親しむ会」の料金は、拝観のみが500円、お抹茶付きが1000円、コーヒー付が900円です。時間は18時~21時で20時半が最終受付です。
「梵燈のあかりに親しむ会」は、今年で14回目を迎える行事で、境内を梵燈の穏やかなあかりで照らされる幻想の空間を味わえます。室内の明かりは必要最小限となっていて、優しいあかりや静けさの中で非日常の時を過ごせるでしょう。訪問者は割と多いですが、遅めの時間であれば人は少なくなってきて、落ち着いて雰囲気を楽しめる確率が高いと思います。
奥の蓬莱の庭では、毎年禅の教えの言葉である禅語から毎回三~五文字を蝋燭などのあかりで表現しています。今年は「松風一味禅(しょうふういちみのぜん)」という文字が浮かび上がっていました。現地の説明によると「松を吹く風には清らかな音があり、それを聞くこちらも心まで澄みわたり、純粋で混じり気のない最上の禅の心を味わえる」との意味だそう。響く風の音は無心だからこそ聞こえるとも説かれていました。静けさの中で、穏やかな心で耳を澄ませてみてもよいでしょう。日々忙しく、慌ただしく生きておられる方にこそ、訪れる価値のある場所かもしれません。今年は21日まで行われています。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。