法金剛院は7月2週目から3週間(2017年は7月30日)にかけて、蓮の早朝拝観(観蓮会)が行われています。先日「まいまい京都」さんの散策として、法金剛院をご案内させて頂きました。蓮の花は朝のうちに開花し、昼ころには閉じてしまうものも多いため、早起きは重要です。早朝の散策にも関わらず、定員いっぱいにお集まり頂き、さらに遠方からもお越し頂きまして、本当にありがとうございました。
蓮は泥の中から美しい花を咲かせるため、泥を煩悩にまみれる俗世に見立てて、仏の悟りや智恵・慈悲を表す花としてお寺ではよく見られます。仏像でも如来や菩薩は蓮華座に乗っていることが多いです。蓮の花は極楽浄土に咲き乱れるとも考えられ、お互いが死後に極楽浄土で同じ蓮華の花の上に生まれるという考え方から、運命を共にする意味の「一蓮托生」という言葉もできました。
蓮はおよそ1億年前、まだ恐竜がいたときに現れた古代植物で、蓮の花の中央が平らなのは、最初に花粉を運ぶ役割を担ったコガネムシの仲間が動きやすいためだとか。めしべがある部分はやがて実をなして、実が落ちた後は蜂の巣のように見えます。そこからハチスと名付けられたものが縮まってハスになったといいます。法金剛院では、蓮の花自体はまだまだ楽しめそうですので、この時期も是非拝観してみて下さい。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。