善峯寺 境内一円に咲く桜が見ごろ


善峯寺(よしみねでら)の境内一円の桜が見ごろを迎えています。写真や動画でご紹介します。

善峯寺は、桜と紅葉、紫陽花の名所として知られる、京都西山の名刹です。麓からもその伽藍が望めるように、境内からの眺めは抜群!!そして斜面にそって点在する桜は今がまさに満開で、写真以上に素晴らしいスケール感があります。山に点在している桜を見上げる人は、口々に歓声を上げていました。このような山中にお寺を建てるのは大変な苦労があったと思いますが、西方浄土への強い憧れがそれを成し遂げさせたのでしょう。伝説では、猪の大群が地をならしてくれたおかげで、伽藍を建てることができたと伝わります。

善峯寺の桜で知られるのは、桂昌院(けいしょういん)お手植えと言われる桜。桂昌院は徳川五代将軍・綱吉の母。桂昌院は、京都・西陣の八百屋の娘として生まれ育った「お玉」と呼ばれた娘でした。やがて二条家に仕え、二条家から三代将軍・家光の側室となる、お万の方の次女として江戸で将軍家に仕えるようになります。そこで将軍家光に見そめられて側室の一人となりました。さらには男の子を授かって、その子はやがて五代将軍・綱吉となりました。「玉の輿」として知られるように、八百屋の娘から、将軍の生母として大奥で絶大な権勢を持つまでに至る・・・。これは全て神仏のおかげと考えた桂昌院は、応仁の乱の戦火で伽藍の多くを失っていた善峯寺など、京都の社寺を幕府の力で復興させました。

桂昌院は幼いころに何度か善峯寺へ参拝をしていたそうで、特に手厚く復興がなされました。桂昌院お手植えとされる枝垂れ桜は樹齢300年とも言われるほどの立派な桜。昔、JR東海の「そうだ京都、行こう。」でも紹介されたことがあります。この時の撮影は早朝の5時台に行われたそうで、映像ではクレーンも使われているようです。「そうだ京都、行こう。」のCM撮影は非常に大掛かりだと、どこのお寺さんからも耳にします。なかなかあの場面と同じような光景には出会えませんが、素晴らしい場所であることには変わりありません。

善峯寺の境内はソメイヨシノや紅枝垂れ桜などが多く、とにかく美しい。今がまさに満開です。山の上にあるお寺ですので、自家用車かタクシー、あるいはJR向日町駅・阪急東向日駅から1時間に1本バスも出ています。バス停からはひと踏ん張りの坂道がありますので、山中の素晴らしい桜と眺望を思い描きながら、頑張って登って下さい。今回の私は、自転車で登りました。十輪寺から先はこぐのが難しい急坂が続きますが、行けないことはありません。ハイキングを兼ねてか、徒歩で来られる方もいるようです。境内全体もかなり坂が多いですので、その点はご注意ください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏

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