藤森神社の節分祭 2012年


3日夜には藤森神社節分祭が行われました。こちらの追儺式(ついなしき:鬼やらい)は、光や音響の演出が大変凝っていて面白いです。

藤森神社の節分祭は、地元の方々も広く運営に携わっておられるようで、まさに地元のお祭りといった雰囲気の行事です。18時から太鼓や雅楽・舞踊などの披露がなされて、参拝者を楽しませていました。MCの神職と思しき方のお話も面白く、非常に楽しく時間を過ごすことができます。また、演出の照明や音響も多彩で素晴らしく、長い花道まで用意されています。もはや神社の行事の枠を超えた、エンターテイメントとしての面白さがあります。

20時からの追儺式の頃には大勢の地元の方々が集まってきて、舞殿の周りは大混雑。今回は少し早目の場所取りが成功して、最前列を得ることができました。まず最初に神事が行われ、護摩供養が行われます。護摩では奉納された人型も焚かれているようです。護摩供養の際には氏子さんらも大勢参列されていました。

続いての追儺式では、まず鬼が二匹登場します。花道を通ってくる際には照明が変わり、ドシンドシンと大地を揺るがす音も入ります!極めつけはスモークで、幻想的な雰囲気を醸し出します。子どもたちはさぞ怖がるのかと思いきや、舞殿の上からで安全な距離が保て、しかも大勢の見知った友達や家族で来ているからか、鬼が脅かす声をあげると反対に「わ~っ!!」と負けじと声を張り上げていました。このように、むしろ鬼が近づいてきて吼えてほしいようで、鬼を呼ぶ声がたくさん聞こえてきました。

鬼がひとしきり暴れまわると、退治役の迦陵頻伽(かりょうびんが)に扮した4人の子どもたちが豆を持って登場します。背中には羽を付け、とても可愛らしいです。そして、司会の掛け声に合わせて鬼に豆をぶつけるのですが、鬼がやられる際にも効果音が入ります。まさにショーです(笑)最初の鬼は子どもでも倒せる鬼という設定のようでした。鬼が退散すると、ここで1回目の豆まきが行われます。豆には番号も付いているようで、当たれば景品も貰うことができます。そのためか豆まきはかなりの圧力を受けます。お怪我の無いようにだけご注意ください。

1回目の豆まきが終わると、再度鬼が登場します。今度はより強く荒々しい鬼ということで、照明や音響にもさらなる気合が入っています。しかし、実はこれカメラを撮る方からすると非常に撮りづらい。オートーフォーカスは合いませんし、明暗もころころ変わり露出は運任せ。当然三脚のような固定具も使えませんので、かなりの苦戦を強いられることをご覚悟ください。さて、鬼たちは先程にも増して大暴れ!舞殿を降りて、本殿の前まで行って直接観客を脅かしていきました。

やがて、鬼を退治する巫女さんが現れます。巫女さんは一人は弓を持っていて、矢を射ることで鬼を弱らせます。今回は鬼の顔面にも直撃して笑いが起きていました。そして止めはなんと!!蜘蛛の糸です。壬生狂言の土蜘蛛などで知られているものですが、こちらでは巫女さんが蜘蛛の糸をまいて鬼をからめとります。他では見られない演出ですね!そしてライトに輝く蜘蛛の糸がとても綺麗でした。以上、これまでの様子は動画もありますので、是非ご覧ください!

さて、鬼も退散して、2回目の豆まきです。先程取れなかった方々もどんどん前に押し寄せて、また圧力がすごいです。動画の中でも画像がガクンと動いてしまっていますね(笑)こうして豆まきが終わって終了です。藤森神社の節分祭は、まさに「冬のお祭り」。皆さんの熱気がすごく、きっと地元の子どもたちも毎年楽しみにしているのでしょう。やがては大きくなって、神社の行事を支える側にもなっていかれるのでしょうか。京都の節分は本当に多彩で面白いですね。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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「藤森神社の節分祭 2012年」への2件のフィードバック

  1. 藤森神社の節分祭の熱気が伝わってきました。照明や音響の演出が素晴らしいですね。お祭りや行事は実際に行くことで楽しさを感じられそうです。

    1. 抹茶さん
      コメントありがとうございます。
      藤森神社の演出は京都でも指折りですね。
      節分行事はユニークで見ごたえがあります。
      寒い時期ですが、熱気もあって笑顔もたくさんで、
      現場にいるとこちらも自然と笑顔になれます。

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