16日に、淀の河津桜を訪れる散策を開催しました。ちょうど満開の桜が迎えてくれました。
淀といえば「京都競馬場」が圧倒的に有名かもしれません。歴史的には「淀城」が築かれ、豊臣秀吉の側室「淀殿」は淀城を産所としたところから、そう呼ばれました。現在は、淀殿の時代とは別の場所に江戸時代に新たに築かれた城の石垣が残されています。淀水路の河津桜は2002年に初めて植えられ、次第に植樹が進むと2006年に「淀さくらを育てる会」が発足して、街おこしとして河津桜が植えられていきました。今では、淀駅を下りたバスターミナルの植木にも河津桜があります。
現在、一帯の河津桜は250本を超えているそうで、特に南へと歩いた淀水路に面して多くの桜が植わっています。淀はかつては宇治川と木津川、そして巨椋池に囲まれた「水上の城下町」とも呼べる場所で、その江戸時代から残る水路が淀水路です。ちなみに淀水路の南側は江戸時代までは木津川が流れて長大な淀大橋が架かっていましたが、現在は高低差からしか面影を感じることができません。淀水路の河津桜が咲く場所へは、この時期は駅から案内板も出ていますので、参考にされながら向かわれるとよいでしょう。
この日はちょうど桜は満開で、木によっては散り初め。静かに花びらが舞う様も大変綺麗でした。足もとには菜の花の黄色も鮮やかです。淀水路の河津桜は、地元の方の努力もあって次第に有名になりつつあります。今後も少しづつ木は増えて行くと思いますので、京都の3月の名所として定着していくとよいですね。散策にご参加いただきまして、ありがとうございました。これから行かれる方はお早めに足を延ばしてみてください。
「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ
・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。