今年は流されなかった「流れ橋」

流れ橋
先日、八幡市の流れ橋を訪れました。先日の台風で流れましたが、それ以前の写真です。

流れ橋流れ橋は、八幡市と久御山町とを結ぶ橋で、正式には「上津屋橋(こうづやばし)」といいます。八幡市駅からはバスで浜上津屋で下車するか、レンタサイクルで行く方法もあります。自家用車の場合は、四季彩館の駐車場からすぐの場所です。昭和28年に完成した橋で、川が増水すると橋板が流される構造で、通称の流れ橋の名前のほうが知られているでしょう。長さ356.5m、幅3.3mと日本最長級の木橋です。

流れ橋橋は歩行者と自転車の専用橋となっており、自動車は渡れません。そのレトロな景観から時代劇の撮影で使われることでも知られ、観光地としてもその存在は有名です。洪水時には上の橋板が流されてしまう構造ではあるものの、近年の頻発する大雨で流される頻度が増え(2011年から4年連続)、その復旧費用も1回数千万円にも及ぶことから、永久橋に架けかえる話も出ました。しかしそれはそれで費用が掛かるため、観光への影響も鑑みて、2016年に橋を75㎝嵩上げして復旧を果たしました。

流れ橋橋は高くなってからも美しい景観を見せています。大きく変わったのは橋脚で、以前は木製でしたが、現在は橋脚の一部がコンクリート製に変わっています。これで5年に1度程度の流出になるとのことでしたが、2017年の台風21号による大雨であえなく流されてしまいました。昭和28年以来で22回目の流出だそうです。

流れ橋流れ橋は流されたといっても、橋板はワイヤーロープで橋脚に固定されて筏のように下流へと流されているため、ワイヤーを巻き上げれば比較的短期間に復旧できる構造となっています。その後復旧され、今年の増水ではギリギリ流されずに済みました。近年は大雨が増えているため、関係者の方は毎年ヤキモキされることでしょう。今シーズンの出水期は乗り切りましたので、少なくとも来年の初夏にかけての流れ橋は健在のはず。機会がありましたら、足を延ばしてみてください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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