9月15日に鞍馬寺で義経祭があり、合気道の奉納が行われました。
鞍馬寺は平安時代の終わりに牛若丸(遮那王:しゃなおう)が7歳から約10年間修行をした地と伝えられ、鞍馬山の僧正が谷で天狗から武芸を習ったなどの伝説があります。牛若丸はその後、東北の奥州藤原氏のもとに身を寄せ、源義経と名乗ると、兄の頼朝のもとにはせ参じて平家を滅ぼしていきます。その目覚ましい活躍の一方で、兄の頼朝とは不和となり、最期は奥州藤原氏によって討たれてしまいました。
鞍馬寺の伝説では、義経の御魂はその後鞍馬山に戻り遮那王尊となったとされ、僧正が谷の義経堂に祀られています。鞍馬山の参道には義経のゆかりが点在しており、そこをたどりながら歩いていくのも面白いでしょう。さて、義経祭は毎年9月15日に行われますが、義経の恋人である静御前の命日ともされる日(ただし正確な生没年は不詳という説が有力)。義経をしのぶ日として、鞍馬寺では法要や舞、武術の奉納が行われています。
今年は宮城県栗原市の栗原神楽が初めて奉納されましたが、その場面には間に合いませんでした。演目は「牛若丸、鞍馬山修行の場」だったそうです。最初で最後かもしれませんが、また機会があればどこかで目にしたいものです。さて、11時になると法要が始まり、本殿金堂に僧侶や子どもたちが入ってきます。堂内は写真撮影禁止ですが、牛若丸の絵などが掲げられていました。法要が終わると、舞が奉納されました。
そして、12時から本殿金堂の前で合気道の奉納が行われました。子どもたちも多く、受け身をとったりしながら、相手を制する動きを見せてくださいました。写真では派手に転んでいるように見えますが、実際はゆっくりとした動作で行われています。機会がありましたら、ご覧になってみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。