鞍馬寺の雲珠桜


鞍馬山 雲珠桜

今回は鞍馬山の雲珠桜(うずざくら)をご紹介します。

仁和寺 御室桜 4月15日京都の桜も終盤を迎えています。昨晩の天気の崩れが小さく、まだ桜が残っている箇所もありますが、御室桜は今日(15日)でおおむね散り、16日からは無料開放となります。今回の鞍馬寺の桜もすでに散っている可能性もありますので、その点、ご了承ください。また、今シーズンの桜写真を集めた総集編は作りたいと思いますので、お楽しみに。

仁和寺 泣き桜仁和寺桜苑の北西角には、通称「泣き桜」と呼ばれる桜が一本あり、今日の段階でまだ5分咲き。御室桜の中でも特に開花が遅い一本で、新種の可能性が高いとして近年注目されています(仁和寺は公式に揚道桜(ようどうざくら)と命名するよう)。清楚な花を咲かせる美しい桜ですが、見に来る人がいない時期に咲くため「泣き桜」と呼ばれています。本当に綺麗ですので、まだ桜を楽しみたい方は、是非お見逃しなく!

鞍馬寺 桜さて、鞍馬山に咲く桜は雲珠桜(うずざくら)と呼ばれます。これは具体的な品種を指すのではなく、常緑の木々が覆う鞍馬山を点々と白やピンクで染める桜の様子が、平安時代の唐鞍(からくら)という馬具の飾り金具の「雲珠」に似ているためにそう呼ばれています。なお、雲珠そのものは古墳から副葬品として出土することもあり、実際には相当古い時代からあるものです。また、鞍馬は文字通り「馬の鞍」と書き表すので、雲珠桜には言葉遊びの意味合いもあるのでしょう。

鞍馬寺 桜近年はウズザクラという特定の品種も生まれ、それが鞍馬山にもあるために話がややこしいのですが、仁和寺境内に咲く桜を総称して「御室桜」というように、鞍馬山で咲く桜は、ソメイヨシノも山桜も、枝垂れも八重も、全てを含めて「雲珠桜」と呼ぶのです。雲珠桜は平安の昔から和歌にも詠まれ、はるか昔から人々の心を捉えてきました。雄大な自然の中で、恐らく今も当時と大きくは変わらない美しさを感じられるのではと思います。

鞍馬寺 多宝塔の桜現在の鞍馬寺では、仁王門周辺がまず美しく咲くポイント。その先、由岐神社から九十九折の参道にかけては、ほとんど桜はありませんので、無理せず片道100円のケーブルに乗ることをお勧めします。実はケーブルを降りてすぐの多宝塔前も枝垂れ桜が美しいスポット。やはりこうした建物と桜の取り合わせは絵になります。

鞍馬寺 本殿金堂前新緑も美しい山中を歩き、本殿金堂の前まで来るとこちらも桜が美しく咲き誇っています。ソメイヨシノや山桜など数種類の桜が植えられているようです。奥に広がる山並みをバックに咲く桜は見事で、京都の街中では絶対に味わうことができない桜の光景です。

鞍馬寺 青空と桜この広場の西には、瑞風庭と呼ばれる庭があります。650万年前に人類救済のために金星からやってきた護法魔王尊ことサナート・クマラが、鞍馬山に降り立つ場面を現しているお庭です。鞍馬寺の尊天信仰も、過去にこのブログでは書いてきたような気もしますので、今回はあえて深くは書きませんが、興味のある方は調べてみてください。ちなみに護法魔王尊は天狗のお姿で現され、本殿金堂では秘仏ですが、瑞風庭の隣にある光明心殿ではお姿を拝することもできますので、ご覧になってみてください。ちなみに護法魔王尊は永遠の16歳です。

瑞風庭 天車瑞風庭に話を戻すと、お庭には特徴的な円盤型の砂盛があり、ちょうど散った桜が美しく飾っていました。この砂盛は、護法魔王尊の乗り物「天車」をかたどっており、護法魔王尊が金星からやってきたとするならば、それすなわちUFOということになります。そういわれると、しっくりくる形をしていますね。

鞍馬寺 本殿金堂前それにしても、鞍馬寺の本殿金堂前の桜は大変見事。眺めもよく、自然がいっぱいの境内。是非、桜の時期に一度は見ていただきたいお寺です。なお、貴船のほうはというと、桜は正直お勧めできるものはありません。ただ、山桜が咲く様子は鞍馬山と同様で綺麗。桜は点在していて密度が小さいというのが正しいでしょうか。桜に限っていえば、鞍馬寺のほうが圧倒的にお勧めです。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。


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