鞍馬の火祭 2013年 御旅所での注連縄切り

鞍馬の火祭 御旅所
10月22日の夜、今年も鞍馬の火祭を見てきました。御旅所での注連縄切りの様子をご紹介します。

鞍馬の火祭さて、今年もチャレンジをしてきた鞍馬の火祭。京都屈指の難易度の高いお祭りで、ナンバーワンと行っても過言ではないでしょう。立ち回りに失敗すると、大変な混雑の中、ほとんど火祭りを見られずに終わってしまい、思うようにならない移動にも大変なストレスを感じてしまうでしょう。ただ、攻略のポイントを掴めば、今年も紹介するように、ある程度はお祭りを楽しむことができるはずです。ただ「運」の要素も強いため、私と同じことをしても、来年以降同じように見られるとも限りませんのでご注意ください。

鞍馬の火祭 御旅所鞍馬の火祭の歴史や基礎的な注意点については、昨年のブログにまとめていますのでご覧ください。今年も御旅所での注連縄切りの場面を見ることにしました。規制は18時頃から入り、人出に応じてだんだんと御旅所まで伸びてきます。火祭りの初心者の方は、規制がかかるまえに御旅所に入って、とにかく動かないことをお勧めします。下手に人の流れに出てしまうと、もう御旅所に戻るのは不可能です。20時になれば松明の方からやってきますので、それまでひたすら時間をつぶしましょう。なお、お手洗いは御旅所の隣にありますが、人の流れの下流になるため、警官に告げていかないと、戻れなくなる可能性もあります。規制が入る前に済ませておくことが重要です。

鞍馬の火祭昨年は時代祭を見た後、自転車で鞍馬(正確には貴船口)までやってきましたが、今年は叡山電車に乗ってやってきました。15時台から電車は込み合いますが、まだ電車には乗れる混雑具合です。明るい時間帯に鞍馬に着いて、各家々の飾りを見るのも祭の楽しみ方の一つでしょう。祇園祭の屏風祭のように、見事な屏風や剣鉾を通りから見ることができます。

鞍馬の火祭 神事ぶれまた、今回も18時からの祭り開始の合図「神事(じんじ)ぶれ」を見てきました。繰り返しますが、火祭り初心者は下手な動きはせず、とにかく御旅所にいて動かないことをお勧めしますので、神事ぶれまで足を延ばさない方がよいでしょう。神事ぶれは、地元の中学生くらいの少年が「神事(じんじ)にまいらっしゃ~れ」のかけ声で、鞍馬街道沿いの家々に祭りの開始を告げて行きます。この合図で、各家々の前の松明が灯されていくのです。昨年撮ってきた動画を改めて載せておきます。

鞍馬の火祭今年は雨予報だった昨年よりも人出は多く、神事ぶれから各家の松明が灯り、子どもたちが担ぐ小さな松明(とっくり)が点く時点でも、かなりの人がいました。そのため、規制線が御旅所まで延びるのが昨年よりもずいぶんと早く、18時30分頃には下の方から御旅所へは戻れなくなっていました。規制は一方通行ですので、色々な場面を見ようと欲張ると、大失敗することもあるでしょう。私は規制が延びる様子をうかがいながら、予定より早く御旅所に戻りました。

鞍馬の火祭 松明が行き交う御旅所の中でも、場所取りのコツがあるのですが、詳しくは企業秘密とさせていただきます(笑)いずれにしても、祭りの流れと規制の法則を知っているかどうかに尽きますので、最初はある程度の経験がある方に連れてきて頂くか、よく下調べをしておくとよいかもしれません。さて、御旅所の前の街道には、松明が行き交い、「さいれいやさいりょう」の声が響きます。そして20時頃になると、いよいよ大松明が御旅所に集まってきます。リズミカルな太鼓や鐘の音が軽快で、見ている方の気持ちも盛り上げてくれます。

鞍馬の火祭 御旅所大松明の重さは1本およそ100kg。大人が2-3人で持ち上げます。御旅所の中に入った大松明は立てられるのですが、やはりこれが難しく、時には失敗して火の粉をまき散らしながら倒れる場面もあります。昨年は大松明は9本でしたが、今年は11本が集まりました。まさに火祭りのハイライト!たいへん勇壮な場面です。

鞍馬の火祭 御旅所にて松明が全て立てられると、「お~!」というかけ声で興奮は最高潮に達し、注連縄が切られていきました。いやはや、何度見てもすごいです!鞍馬の夜は冷えるのですが、この時ばかりは見ている方も炎の熱で汗が出るほどの暑さとなります。松明を担ぐ、裸に近い姿の男たちも寒さは感じてはいないでしょう。注連縄切りの場面は動画もありますので、是非、ご覧になってみて下さい。写真では絶対に伝わらない、お祭りの雰囲気がお伝えできると思います。

鞍馬の火祭 御旅所注連縄切りが終わると松明はゆっくりと倒されて、鞍馬寺の山門下へと向かいます。今年は出初めの人出は多かったのですが、引きも比較的早く、意外とすんなりと山門下まで行くことができました。とはいえ、1時間弱はかかると思っておいて下さい。山門下にも松明が並んで注連縄を切り、神輿が階段から降りてきます。この時に行われるのが「チョッペンの儀」。今年も見ることができましたので、次回以降にご紹介します。なお、昨年も鞍馬の火祭の注連縄切りについてブログで書きました。昨年の方が解説的には充実していると思いますので、よければ合わせてご覧になってみて下さい。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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