京都御苑 拾翠亭のサルスベリ

拾翠亭
京都御苑の拾翠亭(しゅうすいてい)では、サルスベリ(百日紅)が見頃です。

拾翠亭台風20号が過ぎた京都。結果的に京都の気象台の観測では、昨年10月の台風程は風は強まらなかったものの、倒木などの被害が発生しています。東山三条の大将軍神社では、倒木によって拝殿が倒壊し、昨年の稲荷社の倒壊に続いての被害となってしまいました。神社の方は大変ショックを受けられているとお察しします。人的被害がなかったのが不幸中の幸いですが、神社の運営は基本的にどこも厳しいので、再建に向け少しでも寄付が集まってくれたらと思います。

拾翠亭さて、拾翠亭(しゅうすいてい)は、公家の九条家の現存する茶室で、勾玉形とも呼ばれる九条池に臨む2階建ての眺めが特徴です。京都御苑の南西付近にあり、駅から近い一方で茂みに囲まれてやや分かりにくいため、御苑の中でも穴場スポットといえるでしょう。拾翠亭は、木曜日から土曜日の9時半~15時半まで一般公開されており、僅か100円という拝観料で一流公家の茶室に上がり、素晴らしい風景を眺めることができます。

拾翠亭今年は猛暑の影響か、例年より遅れて今の時期にサルスベリの花が見頃。特に2階からは綺麗な赤い花を眺めることができ、池の奥にかかる高倉橋の風景も重なって、とても京都らしい趣を感じられます。訪れる人は多くはなく、運が良ければこの風景を貸し切りで楽しむことができるでしょう。拾翠亭の名には、翠(みどり)の草花を拾い集める、という意味があり、初夏には新緑や楓、真夏にはサルスベリ、秋には紅葉と、それぞれ美しい景色で目を楽しませてくれます。今週末にお時間のある方は、訪れていただくのもおすすめです。なお、高倉橋はいつでも渡ることができ、橋から眺める拾翠亭の光景もきれいです。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。

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