三条大橋の南西にある「河津桜」が開花しました。
春の花の進みが遅れている今シーズンの京都ですが、河津桜もようやく花開いてきました。場所は三条大橋の南西で、京都市街地でも指折りに早く咲く河津桜です。静岡県の伊豆半島が原産の河津桜は、花が大きいオオシマザクラと、超早咲きで色が濃いカンヒザクラの交配種のため、花が大きくて、色が濃く、超早咲きという、それぞれの長所を受け継いだ桜です。まだ発見されてから60年ほどですが、その華やかさと一足早く春を告げるところから、京都でも近年各地で植えられ、目にする機会も増えてきました。
実は、昨年まで私がいち早く開花を伝えていた河津桜は三条大橋の桜ではなく、東寺の大師堂北に植わっていた桜でした。恐らく気温が高いため、三条大橋よりも数日進みが早い場所でしたが、なんと東寺の河津桜は工事で伐採されてしまったそうで、あの美しい光景はもう見られなくなってしまいました。本当に残念です。植物はこうしたことがありますので、来年も見られるかはわからないと思って見ておかねばと思います。
京都では、JR桃山駅にある桜（寒桜系統）のほうが三条大橋よりも早く咲き、淀にも早く咲く河津桜が植わっていますが、私はしょっちゅうは見に行けないため、市街地では三条大橋の河津桜を今後の観測起点にしたいと思っています。河津桜は木によって開花の早い遅いがありますが、三条大橋が咲けば、他所も順次咲いてくるでしょう。見頃になるのが待ち遠しいですね。最新の1か月予報では、3月は暖かい日が多い予想となっており、ウェザーマップ社の3月1日発表の予想では、京都の桜の開花は「3月23日」と大幅に早くなる予想に変わってきました。予定を立てる際はご注意ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥（よしむら しんや）
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。第14回京都検定1級（合格率2.2％）に最高得点で合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。