若冲ゆかりの宝蔵寺

宝蔵寺
2月8日まで、裏寺町通にある宝蔵寺で伊藤若冲らの絵が公開されています。

宝蔵寺宝蔵寺は普段は非公開の寺で、抜け道として比較的人通りの多い裏寺町通にあります。創建は鎌倉時代で、秀吉の命により現在地に移転しました。伊藤若冲(じゃくちゅう)は、江戸時代中期の画家で、生まれは高倉錦小路の南東角にあった青物問屋です。23歳のころ父が亡くなって跡を継ぐ一方、30代の頃より絵画を志し、40歳の頃に弟の宗厳(白歳)に家督を譲って画事に専念。当時の京都を代表する画家となって行きました。

宝蔵寺代表作は「動植綵絵(どうしょくさいえ)」や、金閣寺大書院の障壁画群(相国寺の承天閣美術館蔵)ですが、その作品は比較的多く、京都各地で目にする機会があります。宝蔵寺は若冲及び伊藤家の菩提寺で、若冲は父母の墓石と末弟・宗寂の墓石を建立しています。さらに弟白歳の墓もあります。墓石は劣化が進んでいましたが、実はこのたび保存修理が完了し、2月7日には完成式も行われました。2016年は、若冲生誕300年という節目の年で、数年前から寄付を募っていたそうです。

宝蔵寺京都新聞の記事によると、墓石の修理には約200人の若冲ファンからの寄付金に府の補助金を加えた約400万円を費やし、洗浄、崩落した破片の接合、剝離を防ぐための樹脂注入などが施されたのだそう。修復を終えた墓石は本堂前に集められ、墓石に刻まれた「伊藤若冲建」や、生家の屋号「ますや」の文字が鮮やかに見られるようになったそうです。

宝蔵寺寺に伝わる若冲らの絵の公開は、若冲生誕の2月8日を記念して、5~8日にかけて行われています。若冲筆「髑髏(どくろ)図」「竹に雄鶏(ゆうけい)図」、白歳筆「羅漢図」など寺宝15点が特別公開。8日は14時半までで、料金は500円です。お時間のある方は足を運んでみてください。

 

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。

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