福王子神社の七草粥と西院春日神社の若菜粥

西院春日神社 若菜粥

1月7日に、京都市内でも春の七草を入れた七草粥を授与して頂ける神社がありました。

福王子神社この日、まず向かったのは福王子神社です。張り紙によると11時から七草粥の接待が先着100名であるとのこと。ただし、実際には10時頃から整理券が配布されており、今年は11時前には100番に達してしまったようです。つまり10時台のなるべく早い時間に向かうことをお勧めします。七草粥は、社務所内の会所でいただけ、今年は人が多かったのか準備が整った10時半頃から番号順に中へと案内していただけました。この辺りの時間は、年によっても変わるようですが、近年は京都人気もあり時間が早まっているかもしれません。料金は無料ですので、ぜひお賽銭は奮発していただければと思います。

福王子神社 七草粥福王子神社の七草粥は、軽く焼いたお餅が入っているのが特徴です。添えられているお漬物やほんの少しの柚子の皮も香りを引き立ててくれます。おいしく頂けました。毎年楽しみにされている地元の方もおられるようです。社務所内では、「遍照」と書かれた鳴滝砥石製の額も目にできますので、お見逃しなくご覧ください。

福王子神社 七草粥七草粥の歴史は、平安時代の宇多天皇の時に七種の若菜を入れた粥を神に供えたのが始まりとされます。正月子(ね)の日に野辺に出て若菜を摘むの「若菜摘み」の風習と、中国の風習である七草を食す風習が合わさって宮中の行事に取り入れられていきました。宇多天皇の父である光孝天皇は「君がため 春の野に出て若菜つむ 我が衣手に 雪は降りつつ」の歌を残しています。福王子神社は、光孝天皇が発願し宇多天皇が創建した仁和寺の鎮守のお社で、光孝天皇の后である班子女王を祀る神社でもあります。福王寺神社で七草粥の接待が行われているのは、こうした由緒があるのではないでしょうか。

西院春日神社 若菜粥七草粥は、もとは羹(あつもの、汁)を食したものが室町時代に粥に変わったとも聞きます。江戸時代に正月7日に将軍が七草粥を食べる祝儀が定まってから、民間にも広まって行きました。春の七草と言えば「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ (はるのななくさ)」と、和歌のように五七五七七のリズムで読むと覚えやすいでしょう。本来は、春の物を二十四節気「小寒(しょうかん)」過ぎの「寒の内」、つまり一年で最も寒さが厳しくなり始める時期に頂くのは不自然です。実は本来の七草粥は「旧暦の1月7日」に頂くものでした。現在の暦だと2月の上旬ころにあたり、城南宮では往時の季節感に合わせて2月11日に七草粥を頂くことができます。

西院春日神社さて、この日続いて向かったのは、西院春日神社です。10時頃から神事が行われ、そこではなんと摩擦熱で火種をつける昔ながらの道具で火が起こされますが、今回は神事後に到着。こちらの七草粥は「若菜粥」と呼ばれていて、300円で授与され、境内には近隣の方と思しき人々の長い行列が伸びています。接待の時間は午後2時までで、かなりの量が用意をされているため、待ち時間は1時間ほどかかりますが、お昼ころに行っても頂くことができます。

西院春日神社 若菜粥西院春日神社の若菜粥には、お芋と梅干・昆布もついています。粥だけでは少し味が物足りないかもしれませんので、一緒に食べるとちょうどよいでしょうか。また、箸の袋には「酉」の文字。毎年その年の干支が特別に描かれているのも特徴です。胃腸によいという七草粥。古くからの伝統を感じながら食させていただきました。なお本殿の前では、邪気除けの白馬(あおうま)飾りが公開されました。先日の上賀茂神社の白馬総覧神事のブログにも書きましたが、年の始めに白馬(あおうま)を見ると一年の邪気が祓われるといわれています。本殿にも忘れずにご参拝ください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。


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