妙蓮寺の御会式桜と西陣に咲く日光椿


妙蓮寺 御会式桜

先日、西陣の妙蓮寺を訪れると御会式桜(おえしきざくら)が美しく咲いていました。また、とある家の前には日光椿が綺麗に咲いていました。

妙蓮寺 十六羅漢の庭妙蓮寺は日蓮宗のお寺で、枯山水の庭園や長谷川等伯が描いたクリスマスツリーのような鉾杉の絵でも知られます。また、椿や芙蓉といった四季の花もある、西陣の花の寺でもあります。そんな境内に咲く御会式(おえしき)桜は、秋から冬を経て春にかけて花を咲かせ、春には満開となる不思議な桜。3月を迎えて花の数もずいぶんと増えてきました。寒い時期にもチラホラと優しいピンク色の花を楽しませてくれていましたが、さらに花の数を増やして春を教えてくれるのも嬉しいですね。

妙蓮寺 御会式桜御会式桜の「御会式(おえしき)」とは、日蓮上人の命日に当たる10月13日に行われる法要のことで、桜は秋の御会式のころから咲き始めるために「御会式桜」と呼ばれています。さらには春が近付くにつれて花数を増やし、4月8日のお釈迦様の誕生日の頃に満開となる珍しい桜です。現在は綺麗になった本堂にもよく似合って美しく咲き誇っています。寒い中でも頑張って花を咲かせる姿は人の心に響きます。また、御会式桜の花びらを持ち帰ると恋が成就するとの言い伝えもあるそう。ただ、直接木から花びらを取ったり枝を折るのは厳禁!それでは実るものも実りません。必ず散った花びらを拾って持ち帰るようにしましょう。

妙蓮寺 御会式桜妙蓮寺は古くから椿で有名な寺でもありました。室町時代、連歌師として名高い飯尾宗祇(いいお そうぎ)は、妙蓮寺の椿を愛でてこんな歌を残しています。「余の花は みな末寺なり 妙蓮寺」。・・・妙蓮寺の椿が殊のほか素晴らしく、余(世)の花はその末寺のようだとの意味ですが、実は妙蓮寺そのものも当時は大いに栄えていて、世の寺が皆末寺のような勢いだという意味も込められているそうです。

妙蓮寺椿「椿(ツバキ)」の漢字は、木へんに春と書きますが、実際に春先から咲き始める花です。実は椿の漢字は日本で作られた独自の文字(国字)。椿は日本原産の花で、古事記や日本書紀などにも登場します。園芸品種として種類も多く、椿油は現在でも洗髪の用途で使われ、不老不死の仙薬としても珍重されてきました。京都に似合う花でもあり、詩仙堂や霊鑑寺、城南宮などなど、各地で美しい花を見せてくれます。妙蓮寺の椿は早咲きですでに見頃。まだまだつぼみも多くありますので、お近くに行かれた際はご覧になってみて下さい。

日光椿また、この日は妙蓮寺近くの家の前で、見事な日光椿(じっこうつばき)が咲いていました。雄しべが小さな花弁状になって円形にまとまる園芸品種のツバキで、中心が赤いものを日光(じっこう)、白いものを月光(がっこう)と呼び、薬師如来の脇侍の日光菩薩・月光菩薩になぞらえています。街中で不意に出会った美しい椿に、心和むひと時でした。

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    吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。


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