少し秋の空気が入り、涼しくなった29日の京都。仏光寺を通りかかると、まだサルスベリ(百日紅)の花が美しく、秋の空に映えていました。
仏光寺は高辻通と仏光寺通の間で、高倉通に面して正面の門があります。浄土真宗の由緒あるお寺で、蓮如上人が本願寺を隆盛させるまでは、仏光寺の方が栄えていた時代もあります。現在地には天正14(1586)年に移ってきましたが、その前には現在の京都国立博物館の辺りにあったことはあまり知られていないでしょうか。
さて、秋風が吹き始めた京都。場所によってはまだサルスベリが綺麗です。仏光寺の境内にも赤いサルスベリの木があり、青空に美しい花を咲かせていました。低い場所には夏の象徴のように積雲が浮かび、高い場所には秋らしい高積雲が広がっています。秋は空が高くなるように感じ、今日はまだ日差しが強い中にも秋を感じた昼下がりでした。
「春雲は綿の如く、夏雲は岩の如く、秋雲は砂の如く、冬雲は鉛の如し」と四季の雲を表現したのは正岡子規ですが、今日は砂のような雲と岩のような雲(本来は積乱雲≒岩で、今日は”小石”くらいか)が同居をしている、まさに季節の狭間にいるかのような空でした。空の移ろいにも季節の変化を感じるようになった一方で、今日(29日)の最高気温は30.0℃の真夏日となり、まだまだ力は夏の方が強い時期。サルスベリの赤さにも夏を楽しみながら、本格的に来る秋を思った仏光寺の境内です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。