5月12日に、下鴨神社で御蔭祭があり、糺の森で東遊(あずまそび)の舞が奉納されました。
先日もご紹介をした下鴨神社の神迎えの神事である「御蔭祭」。御蔭祭で、新たに迎えられた神の御霊(みたま)は、馬の背に乗って今年は下鴨本通から糺の森に入っていきました。そして糺の森の中ほどにある、参道が少し広くなっている場所「切芝」において、糺の森に宿る神々の精霊とともに東遊(あずまあそび)をご覧になります。これが切芝神事で、御蔭祭のハイライトでもあります。
今年も遠巻きですが見ることができ、優雅な舞の風情を感じることができました。東遊とは、東国に由来を持つ歌や舞のことで、平安時代から賀茂祭で舞われるようになりました。枕草子にも清少納言が好きな舞として、東遊の駿河舞・求子(もとご・もとめご)舞が登場します。まさにこの切芝神事で見られるのは、駿河舞と求子舞で、平安時代に清少納言が感じた「いとおかし」の世界を私たちも時代を超えて感じることができます。
神馬にお乗りになった神は、馬の目を通して舞をご覧になりますが、馬が顔だけを出して舞を見るさまは可愛らしくもあります。舞が馬に向かって奉納されるのも特徴です。今回も動画を撮ってきましたので、ご覧ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。