非日常の雰囲気がある大晦日の夜

大晦日の平安神宮
2016年の大晦日は取材に出ました。大晦日の京都はまさに非日常の空間です。

北野天満宮 火之御子社鑽火祭大晦日の京都には様々な行事があります。八坂神社の「をけら詣り」が有名ですが、除夜の鐘を撞くお寺も多く、普段は閉まっている社寺が夜通し開門をしていたり、思いがけない仏様を拝めたりもします。様々な意味で非日常の特別な雰囲気が味わえる夜でもあります。北野天満宮では、大晦日の夜から境内にある火之御子社(ひのみこしゃ)の祭例で「天満宮のをけら詣り」とも呼ばれる、火之御子社鑽火祭(きりびさい)が行われました。古式のままに鑽(き)り出した浄火を火縄に移して持ち帰り、無病息災の祈願と、新年の火種に用いるというもの。火縄は社務所で授与され、炎は本殿前に灯されています。地元の方々が今年も順番に火縄に火を灯して、クルクルと回しながら帰って行かれました。

新年の平安神宮平安神宮は大晦日の夜から開門されています。日付が変わる頃から初詣の人びとで賑わいますが、大晦日の夜は人もまばらで静かです。普段は目にすることができない社殿はたいへん幻想的で、まさに非日常の夜の象徴のようにも感じます。今回は日付が変わってからも訪れてみましたが、やはり人出が違います。平安神宮は、平安京を創始した桓武天皇と、幕末に京都で一生を終えた最後の天皇である孝明天皇をお祀りし、こちらに参拝をすれば京都中の神社に参拝をしたのと同じご利益を授かれるともいわれます。初詣が人気なのもうなずけます。

高台寺 除夜の鐘高台寺では除夜の鐘が撞かれました。整理券の配布を待つ人たちが、例年20時頃には列を作っていますので、撞くためのハードルは高いと言えるでしょう。除夜の鐘は23時45分頃から日付をまたいで撞かれているそうです。高台寺の鐘は駐車場のある高台にあり、辺りによい音色を響かせていました。ちょうど八坂の塔や京都タワーも望めて眺めも良く、音色を聴くだけでも年越しの気分を味わえます。境内は高台寺天満宮があり、参拝をする人たちの長い列も伸びていました。

高台寺天満宮日付が変わると特に混雑が激しいのが八坂神社。初詣客は伏見稲荷大社に次いで京都第2位で、すさまじい混雑となります。東大路も歩行者を含めて交通規制をされるため、迂回をする労力や人にもまれるなどして、消耗が激しいと思いますので、無理をせず日を改めるのもよいかもしれません。私も今回はパスしました。こうした混雑を含めて、非日常の大晦日の夜といえます。昨年は散策を企画せず取材年とした大晦日。今年はまた大晦日の散策を企画しますので、お気軽にご参加ください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。

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