12月に受験した京都検定1級(京都・観光文化検定試験1級)。4年連続で5回目の合格をしました。
11年前、26歳の時に合格をしている京都検定(京都・観光文化検定試験)の最高難度である1級。4年前から複数回合格者が「京都検定マイスター」として表彰されることになり、2016年12月に8年ぶりに1級を受験。無事に合格することができ「京都検定マイスター」となりました。
その後、毎年1級の受験を続け、今回も合格をすることができました。合格率は3.1%と過去3番目に低い回となりました。合格者は私を入れて30名。2年前は合格率が2.2%(合格者は私を入れて18名)しかなく、その前には私は受験していませんが合格率が1.8%という回もありました。1級は150点満点で8割の120点で合格となりますが、今回から7割以上8割未満(105点~119点)の方は「準1級」として認定され、1級合格証とほぼ変わらない認定証(合格証ではない)がいただけるようになりました。準1級の認定率は9.6%で、1級合格者の約3倍となっています。
今回の私の得点は「140点」でした。正直もっと低いと思っていましたので、とても意外な高得点です。2年前の2.2%の時も感じましたが、難しい回は採点が甘く、例年であれば減点される部分が減点されていない印象です。私の周辺の1級受験者の方からは、自己採点よりも高得点だったとの声がすでに複数から聞こえてきています。私の推論ですが、採点の甘さは、あまりに合格者が少ないと試験として成り立たないからということかもしれません。そもそも京都検定1級は、私のようにすでに1級に合格している人も受験ができる試験にも関わらず2-3%しか合格率がないということは、「初めての1級合格者」はさらに少ないということになります。今回の合格者30名の中に、果たして「初めての1級合格者」が何名おられるのか。今後の統計は注視したいと思います。
何はともあれ、これで通算5度目の合格となりました。とはいえ、現業のガイドとして求められる各分野のより深い知識や、なぜその社寺は建てられたのか、人々を引き寄せてきたのか、目の前の行事にどのような意味があるのかなどといった物事の本質的な話や、何よりお客様にとって分かりやすく楽しんでいただける散策・講座を構成できるかということは、京都検定1級とは全く別なスキルです。
最高峰の1級といえども、プロとしてより高いレベルを見据えれば、基礎でしかないといえるでしょう。そして実際にこの目で京都各地の四季の風景を眺め、数多くの行事を見続けてきた経験に勝るものはないと感じています。私自身、何年もかけてコツコツと丹波丹後を含む京都各地を巡りながら、美しい写真や貴重な動画といった、京都の魅力をお伝えするための材料をそろえる努力を続けています。
京都検定1級のコンセプトは「京都の魅力を発信でき、次世代に語り継ぐことができる」こと。私はまさにそういった人材になりたいのです。これからも引き続き、日々コツコツと京都を歩き、勉強を重ねて、より分かりやすく京都の知識や風景、その限りない魅力と奥深さを散策や講座を通じてお伝えしていければと思っています。今後とも、ご声援のほどよろしくお願いいたします。また、級に関わらず受験に臨まれた皆様も、本当にお疲れ様でした。合否に関わらず、勉強を通じて京都のことをより好きになっていただければ、ひとりの京都ファンとして嬉しく思います。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。