先日、京都の西の方角を見ると、山沿いに低い雲がたなびいていました。霧の街・亀岡からあふれて来た霧かもしれません。
10月25日に「まいまいカフェ」で開催をさせていただいた気象予報士のトーク会で出た話題のひとつが「亀岡盆地からあふれ出す霧」でした。阪急の沿線からだと、老ノ坂峠付近から流れ出てくる様子が見えるのだとか。実は私自身は見たことがなく、この秋に機会があれば眺めてみたいと思っていましたが、先日そうではないかと思しき光景に出会いました。
場所は東山にある展望台からで、時間は午前9時台でした。ちょうど愛宕山から嵐山方面の山沿いに低い雲が立ち込めていました。嵐山からさらに南は展望台の角度の関係で確認することはできませんでしたが、たなびく雲は保津峡に沿って流れ出て来る霧のようにも見えました。亀岡盆地は秋を中心に霧がよく出ることで知られ、山陰線の遅れの原因ともなっています。霧が盆地にたまると、谷筋からあふれだしてくるようです。
かつては京都市街地でも霧の出る日は多かったのですが、都市化や水田の減少に伴って京都市街地の霧は「絶滅」したといってよいでしょう。余談ですが、観測値を見る限り「京の底冷え」も絶滅していると私は思います(機会があればじっくりブログでまとめてみます)。京都市街地に霧が出なくなった結果、亀岡盆地からあふれ出して来た霧が京都盆地に入る辺りで消えて行く様子が見られるのです。さて写真は実際にはどうなのか。写真の最も奥の山の上には霧らしきものが見えており、霧があふれている場面かなとも思いますが、やはり真偽はわかりません。またチャンスがあれば眺めてみたい光景です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。