13日の午前、長刀鉾町の会所からお稚児さんが馬に乗って八坂神社に社参する長刀鉾稚児社参がありました。お稚児さんは、正五位少将という10万石の大名と同じ位を授かるといわれています。実際に八坂神社から授かるのは、杉の葉を包んだ「杉守り」で、稚児の証だそうです。本殿に正面から上がる様子や、神の使いとして恭しく接待される様子が、まるで10万石の大名のようであることから、そういわれるようになったともされます。
今回も「まいまい京都」さんの散策で見学をしました。お稚児さんは、八坂神社の西楼門の前を通過し南門前で馬から降りると、護衛をする武士の裃姿をした禿の先導で、自らの足で境内に入ってきます。そして特設の手水屋で手を清めた後、本殿の正面から上がっていきます。通常は横の玄関から入っていきますので、破格の待遇といえるでしょう。
お稚児さんが本殿から出てくるときは強力(ごうりき)に担がれて出て来られ、南楼門の前で馬にまたがって記念撮影を行った後、中村楼に入っていきます(中では稚児餅を頂くのがならわしです)。今年はお稚児さんの凛々しい表情が印象的でした。この社参以後巡行までは、お稚児さんは母親の作った食事は食べられず、父や祖父など男性が身の回りの世話をするのが習わし。17日の山鉾巡行まで無事にやり遂げてくれることを願っています。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。