緑の清水寺 地主神社の七夕


7月7日は七夕清水寺の境内から行ける地主神社でも七夕の行事が行われました。清水寺の境内も緑に包まれ美しい姿を見せています。

七夕と言えば、笹の葉に願いを書いた短冊を飾り付け、織姫と彦星が出会う伝説が知られています。七夕の行事の元は中国から伝わってきたものですが、日本神話やお盆の信仰とも合わさって独自に発展を遂げた文化です。七夕の夜に行われる乞巧奠(きっこうでん)は織姫に手芸の上達を願うお祭りのため、織物の街である西陣では特に大切にされ、北野天満宮や白峯神宮などで地元に根差した七夕の行事が行われています。

清水寺の境内にある地主神社でも七夕祭が行われました。境内は笹や七夕飾りで華やかで、この時にだけ登場するのが「七夕こけし」。縁結びや恋愛成就で信仰を集める神社ということから、2枚一組の紙で作られたこけしの裏に、自分の名前と結ばれたい人の名前を書いて固く笹に結び、恋愛成就を祈願するものです。面白いのは想い人がいない人は、自分の名前と理想のタイプを簡単に書いて結べば良縁に恵まれるというところ。さすが恋愛成就の神様です。境内は恋占いの石や恋占いおみくじなど、縁結びに特化していますので、じっくり見て回ると面白いでしょう。

清水寺の境内も緑に包まれて、奥の院から眺める本堂は、本当にどの時期に訪れても京都らしいと感じます。清水寺は平安の昔から貴賤を問わず無類の信仰を集めたお寺、今でも京都の観光社寺では最も人々が足を運ぶ場所です。いったいこの1200年でどれほどの方々が訪れたのでしょうか。それだけ京都にとっては欠くことのできない場所でしょう。

京都に何度も来ているとマニアックなところばかりへ行きたくもなりますが、基本の基本に改めて目を向けて見ても、意外な発見と四季折々の美しさに感じ入ることがきっとあるはず。私は今でも清水寺に訪れるたびに何かしらの新しい発見をし、感動を得て帰ってきます。きっと何度訪れても飽きることのない場所が京都であり、この感動を少しでもお伝えするのがガイドの一つの仕事ではないかと思います。一歩ずつ、頑張っていきたいですね!

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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