粟田祭の大燈呂 2018年

粟田大燈呂

粟田神社の粟田祭が行われ、今年も大燈呂(だいとうろ)が巡行しました。

粟田大燈呂粟田神社の粟田祭は千年の歴史を持つ、見どころが多いお祭です。剣鉾や神輿が出る神幸祭の前日の夜に行われるのが「夜渡り神事」。そこに登場するのが、大きな燈籠である大燈呂(だいとうろ)です。大燈呂は約180年前に途絶えましたが、2008年に京都造形芸術大学の協力で復活しました。学生たちが青森のねぶたをイメージして作った灯籠があまりに見事であったため、神社が依頼をして作成したそう。復活に際しては古文書を調べ、氏子への聞き取り調査も行って燈籠のテーマを決めるなどされているそうです。

粟田大燈呂さて、毎年新作が登場するのも大燈呂の楽しみのひとつ。私も毎年ワクワクしながら見に行っています。今年も5基が新調され、昨年に続き合計10基もの立派な行列です。モチーフはいずれも神社とその周辺にまつわるもので、学生たちの力作ぞろい。その由緒を想像してみるのも面白いですが、個々の大燈呂の紹介チラシも配られていました。

粟田大燈呂やはり今年も素晴らしい!新作ではワニザメから白うさぎを守る大国主命(オオクニヌシノミコト)が印象的でした。牛頭天王も荒々しさあふれる姿。近年は表面と裏面とで造形を変えるリバーシブルな作品が増え、牛頭天王の裏にはスサノオノミコトの姿もありました(まさに神仏習合)。また、出世えびすとそれに祈願をしたという牛若丸もセットで新しくなっています。また、来年の干支にちなんだ亥(猪)の作品もあり、親とウリ坊がそれぞれ2基の大燈呂で登場していました。

れいけん祭夜渡り神事では、大燈呂と神職の方々は知恩院の黒門前にある瓜生石(うりゅうせき)の辺りに進み、石の前で「れいけん祭」が行われます。瓜生石は知恩院ができる前からあると伝わる石で、知恩院の七不思議のひとつとしても知られています。この石に八坂神社の牛頭天王(スサノオ)が降臨して、一夜のうちに石の上に瓜が生えたとされています。「れいけん祭」は、粟田神社と知恩院との合同行事で、比較的珍しい神仏習合の儀式形態を色濃く残す祭事とあって、今年も多くの方で賑わっていました。大燈呂は毎年見に来たくなる秋の行事のひとつです。

粟田大燈呂

粟田大燈呂

粟田大燈呂

粟田大燈呂

れいけん祭

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吉村 晋弥(よしむら しんや)

第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。


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