気象庁から11月の天候が発表されました。10月は記録的な日照過多と少雨という異常気象でしたが、11月は記録的な「高温」という異常気象でした。京都では136年前の観測開始以来、最も高い平均気温を記録。11月の高温が尋常ではなかったことが数字の上からも分かります。10月は過去120年で最も日差しが降り注ぎ、11月は少なくとも過去136年で最も高温だったのです。紅葉を始め、植物の状態が例年と大きく違っているのもやむを得ないと思えます。
さて、一方で11月の終わりから12月には平年並みの気温の日が増え、寒暖差も大きく雨も降り、紅葉の色付きには良い条件がそろってきました。記録的な高温の影響で緑の木も多く残っており、それらがようやくやってきた寒さで、日に日に色づきを深めています。清水寺もそのひとつ。カエデの葉の状態は良いとは言えませんが、それでも赤く色づいて国宝の本堂を飾る様は見事で、京都屈指の紅葉風景であることは間違いありません。
今回は夕方に訪れました。傾く西日の赤色も混ざって、紅葉がより赤くきれいに写真に収められる時間帯です。清水寺は11月下旬にはたいへんな混雑となりますが、12月に入ればさすがに空いてきます。今年は今からが紅葉のピーク。足を延ばせる方はぜひ、訪れてみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。