2月3日の節分。法住寺で菊川太夫さんの餅まるめの様子を見てきました。
三十三間堂の東隣にある法住寺。その節分会では、島原太夫さんが来られて餅つきや豆まきが行わるのが目玉です。昨年は他所の行事を取材して大急ぎでやってきましたが、残念ながら間に合いませんでした。ということで、今年はこちらを確実に見ようとやってきました。法住寺の行事には菊川太夫さんが来られます。12月の義士会法要の際には太夫道中がありますが、今回は太夫道中はありません。
餅まるめは12時半から。午前中の境内では甘酒の接待があります。ただお昼頃に終了で、その後に餅つきと餅まるめを行って今度はおぜんざいが接待されるという流れ。さらにその後の護摩供養の後には天狗による笹酒の接待と続いていきます。さて、お昼ころには境内は太夫さんの姿を見ようとたくさんの方が訪れていっぱいになります。そして時間になると太夫さんと禿(かむろ)役のお寺の娘さんらが登場されます。
杵と臼で餅がつかれると、太夫さんらの前に運ばれて、程よいサイズに丸めていきます。最初はお餅が粘ついてしまってなかなか丸まらず、菊川太夫さんが「すんまへん」と笑顔で謝る場面もあり、見守る皆様も温かい笑いに包まれました。一方、禿役のお嬢さんは手際よく丸めていき、菊川太夫さんが自分の担当分を託す場面も。他の行事では凛々しいイメージの菊川太夫さんですが、この日はたくさんの笑顔を見せていただきました。こうして和気あいあいと進んでいき、太夫さんが丸めたお餅はさっそくおぜんざいとして振る舞われて、境内には長い行列ができていました。
餅まるめが終わると太夫さんが退席され、しばらくして護摩供養に登場する山伏さんや鬼、天狗らが本堂に入って法要を行っていきました。豆まきや護摩供養は14時からのため、しばらく間が空きます。今回は、別の行事を見るために法住寺はここまで。また機会があれば訪れたいと思います。それにしても餅まるめの場面は本格的な儀式とは違い、太夫さんの素の表情が見られたように思います。こうした行事もよいものですね。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。