12月に受験した京都検定1級(京都・観光文化検定試験1級)。昨年に引き続き合格しました。本年は合格率2.2%と難しい回となりました。
9年前、26歳の時に合格をしている京都検定(京都・観光文化検定試験)の最高難度である1級。前回から複数回合格者が「京都検定マイスター」として表彰されることになり、2016年12月に8年ぶりに1級を受験。無事に合格することができ「京都検定マイスター」となりました。
そして今年も受験をして合格することができました。今年の京都検定1級は、前回よりも難易度が上がり、合格率が2.2%(合格者は私を入れて18名)しかありませんでした。前々回も1.8%という高難度で、受験された方からは難しすぎるとの不満の声も出ています。これでは、受験を敬遠する方も出てきます。私のように「プロ」としてのレベルを求められるのであれば別として、一般の方向けの試験を、果たしてここまで難しくする必要があるのかと感じます。
私の得点は「139点」でした。昨年は140点でしたので、1点少ないのみ。主催者から詳細が発表されることはありませんが、今年は昨年よりも採点が甘いように思います。昨年は、自分の得点状況を鑑みると漢字間違いは1点ではなく「0点」にされていたはず(配点は1問2点)。ところが今年は、私は明らかに漢字を間違えたところがありましたが、「1点」頂けていました。もしかすると昨年同様に漢字間違いを0点とすれば、さらに合格率が低くなってしまうための救済措置だったのか…。合格できたことは喜ばしいことですが、釈然としないのが正直なところです。
何はともあれ、これで3度目の合格となりました。一方で、現業のガイドとして求められる各分野のより深い知識や、なぜその社寺は建てられたのか、人々を引き寄せてきたのか、目の前の行事にどのような意味があるのかなどといった物事の本質的な話や、何よりお客様にとって分かりやすく楽しんでいただける散策・講座を構成できるかということは、京都検定1級とは全く別なスキルです。
最高峰の1級といえども、プロとしてより高いレベルを見据えれば、基礎でしかないといえるでしょう。そして実際にこの目で京都各地の四季の風景を眺め、数多くの行事を見続けてきた経験に勝るものはないと感じています。何年もかけてコツコツと各地を巡ってきた結果、手元には美しい写真や貴重な動画もそろい、京都の魅力をお伝えするための材料は十二分にそろってきています。
京都検定1級のコンセプトは「京都の魅力を発信でき、次世代に語り継ぐことができる」ことです。これからも引き続き、日々コツコツと京都を歩き、勉強を重ねて、より分かりやすく京都の知識や風景、その限りない魅力と奥深さを散策や講座を通じてお伝えしていければと思っています。今後とも、ご声援のほどよろしくお願いいたします。また、級に関わらず受験に望まれた皆様も、本当にお疲れ様でした。合否に関わらず、勉強を通じて京都のことをより好きになっていただければ、ひとりの京都ファンとして嬉しく思います。
ブログ未公開の情報を随時公開中!
- Facebookのグループ機能を利用したページ内で、ブログでは未公開の写真や動画、私が眺めている日々の京都の風景や行事、天気の解説などを月額680円で公開中。詳細やお申込みはこちらから。運営をされているDMM経由のお申込みとなります。
散策・講座のお知らせ
※散策・講座等のご依頼はこちらから!お気軽にご連絡ください。
- 2月12日(月・祝)【受付中!】
三千院の初午大根焚きと冬の大原散策 - 2月17日(土)13時30分~16時頃【準備中】
(仮題)伏見の酒蔵の風景から三栖閘門がそびえる伏見港まで - 2月27日(火)13時~15時30分頃【準備中】
(仮題)4つの枯山水を楽しむ大徳寺・龍源院と今宮神社、水火天満宮へ - NHK文化センター京都教室で受付中!
プロ観光ガイドがすすめる四季の京都の楽しみ方 - NHK文化センター梅田教室で受付中!
旬の京都を再発見!京都のプロガイドと歩く散歩道 - 講座資料を販売中!
京都講座の過去資料を販売しています。
ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。
今晩は 散策・講座でいつもお世話になります山田すみれです。
又 又1級合格おめでとうございます。私も昨年末2級を受験して先日合格証が届きました。初めてのトライです。 私の合格対策は
1.テキスト。苦手な神社・寺院・仏像は読んでません。読み始めると机からテキストが落ちます。お互いが嫌っているようです。
2.小学生向けのまんが歴史本
3.京ごよみ手帳。当日も持参しました。テキストはパスです。
2級の問題に三宝寺のゆずライスの問題が出題された時ビックリしました。毎日吉村先生のblogを読んでここと思った所はメモしています。
今年末に無謀ですが1級の受験を予定しています。2回トライしてダメなら考えます。でも身近な所にマイスターがおられると心強いです。でも後は本人次第ですネ(〃艸〃)
ここしばらく寒いので家に引きこもりです。立春過ぎれば又参加する予定です。宜しくお願い致します。
山田様
いつもご参加ありがとうございます。2級の合格おめでとうございます。
漫画の歴史本は私もよく読んでおります。
1級は、まずは知識を正確にしていくこと(失点をしないこと)が大切ですので、
3級や2級の過去問を選択肢を隠して解いていただき、
確実に漢字で書けるように訓練されるとよいかと思います。
京都は本当に奥深いので、楽しみながら学んでいけるとよいですね。
今後ともよろしくお願いいたします。
吉村様の知識には脱帽です。1級に最高得点で合格されているのは、筆舌に尽くしがたいです。複数回、不合格の憂き目に遭っている小生にとって別次元のことです。さて、小生の思いを吐露させて戴きますが、文中で吉村様が触れられている「一般の方向けの、、、、、難しくする必要があるのかと感じます」のくだりです。御意です。原点に戻って、本試験は何を目指そうとしているのか?です。「、、、次世代に語り継ぐことができる」とは、誰を対象に語り継ぐのでしょうか?修学旅行生か、大学生か、花街の芸舞妓なのか、土産物店の店員なのか、はたまた、よそから転居してきた市民なのか、旅行会社主催のパッケージツアーの客なのか?等々。今回と前々回の1級の試験は完全にオブラートに包まれた「観光・文化」で、吉村様のように生業とされている立場の方ならまだしも、一京都ファンの「素人」には範疇外です。以前、出題側の係の職員の方に問い合わせたことがありますが、出題者の方と打ち合わせるものの、苦しんで、苦しんで問題作成に携わってる、との回答を得ました。ここで疑問に思ったのは、この職員の方は、立場上あり得ませんが、1級試験を受験して、果たして満点いやどんなに譲ったとしても最高点を獲得できるのか、です。それだけの知識がないと、出題者の方(方々)と対等に問題作成が出来ないのでは?
関徹様
京都検定の内部事情につきましては、当方も存じ上げませんので、コメントは差し控えます。ご容赦ください。
ただ、主催者や出題者が、京都検定を通じて受験者に何を目指してほしいのかは、もっと明確に伝えるべきではなかろうかと思いますし、難易度の変動も避けるべきです。現在の難易度であれば、1級の受験者は減る一方だと思いますので、運営側も考えるのではないでしょうか。
個人的には、受験者が京都検定を通じてより京都に興味を持っていただけたり、あるいは現地で目にする物事についてより本質的で深い理解につながればとは思います。