2011年 梅雨明け時期を予想


毎週金曜日は1カ月予報が発表されます。今回の注目は、なんと言っても梅雨明け。今年の梅雨明けが早い可能性があることは、すでに3カ月予報で示唆されていましたが、より詳しい情報が見えてきました。
1カ月予報を見ると、1週目(6/25~7/1)は「高い」が70%。これは目先の記録的な猛暑に現れています。週間予報ではこの先は少し収まりそうですが、それでも平年よりは高い状態です。
2週目(7/2~7/8)は「平年並」が40%と最も高くなっています。これは日本付近への高気圧の張り出しが弱まるものの梅雨空も続くことを示しています。
3週目・4週目(7/9~7/22)は、「平年並」と「高い」の確率がともに40%で、平年より高い可能性も示唆しています。また、解説文では、「前線の活動が弱まる時期があり、平年に比べ晴れの日が多いでしょう。」となっています。
近畿地方の平年の梅雨明けは7月21日ですので、それほど日付が遠くないこの時期に「晴れの日が多」くなるならば、人間感情として「梅雨明け」させる可能性が高いでしょう。
何度も書いてきたことですが、梅雨入り・梅雨明けは、人間の判断が入ります。つまり、仮に全く同じ気圧配置でも、平年に近い時期の方が「梅雨明け」をすんなり発表しやすいでしょう。平年より早ければためらい、遅ければ無理やり梅雨明けさせるように感じることもよくあります。
一方で気になる資料としては「南海上の太平洋高気圧の張り出しが弱い結果、梅雨前線の活動が弱まる」ことです。太平洋高気圧の盛衰には周期があり、約10日と言われています。となると、弱まっていた太平洋高気圧がふたたび勢力を強めて、梅雨空を戻すことも考えられます。しかしそうなると周期から見て梅雨明けは平年をまたぐことになるでしょう。
気象台がどう判断するかですが、私は人間感情や、「真夏」の到来を世間に告げて節電への注意喚起を行わせる意味などを考えると、早く発表する可能性が高いのではと考えています。
昨年は祇園祭の山鉾巡行の当日、7月17日に梅雨明けしました。今年も、山鉾が並ぶ14日~17日頃には、梅雨明けしている可能性が十分にありそうです。
※7月8日追記:本日梅雨明けが発表されました。ほぼ予想通りでしょうか。詳細記事はこちらです

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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