南丹市 朝倉神社にそびえる「千妻の大杉」

朝倉神社の大杉
南丹市園部町千妻の朝倉神社には、巨大な杉の木がそびえ「千妻の大杉」と呼ばれています。

朝倉神社南丹市園部町千妻の朝倉神社は、京都縦貫自動車道の園部ICから東へすぐの場所にあります。道がややわかりにくいものの、距離的にはすぐ近くです。境内には、府の天然記念物で京都の自然200選にも選ばれた巨木な杉がそびえています。高さ約30m、樹齢は400年以上と推定されています。

朝倉神社の大杉神社に伝わる古文書では、江戸時代の1839年に千妻の人々が神木にするためにこの木を十両二分で園部藩から買い取ったと伝わります。神社の創建は戦国時代のため、ある程度の大きさの木を植え替えたと考えられます(私個人の推察)。1839年当時の幹回りは「一丈五尺二寸」、つまり約4.6メートルだったそう。現地にある昭和59年銘の看板では幹回りは9m、10年前の京都新聞の記事によると、2007年の幹回りは約10メートルとされています。約170年間でほぼ2倍になった計算になります。今はさらに大きくなっているかもしれませんが、いずれにしても落雷や風雪に耐えて千妻の集落を見守ってきたのですね。

朝倉神社の大杉現地に訪れてみると、まず神社の参道が苔むして趣がありました。そして大杉は本殿の右奥にそびえていました。写真ではこの大きさはなかなか伝わりませんが、私が写った写真と比べていただくと、なんとなくわかるでしょうか。幹は割れている部分がありますが、上のほうはしっかりと緑が茂っています。50年ほど前の火事では、木が高すぎてポンプの水では届かないなか、千妻の住民は隣の木に登り、必死で水をかけ続けたのだそう。人々の力もあって守られてきたことがわかります。今後もご神木として、長く受け継がれてくれればと思います。

朝倉神社の大杉
朝倉神社の大杉

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吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。

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