丹後国二宮 大宮売神社

大宮売神社
京丹後市大宮町にある大宮売神社(おおみやめじんじゃ)は、丹後国二宮と称される古い神社です。

大宮売神社大宮売神社は、平安時代の延喜式にも載る古い神社で創建年代ははっきりしませんが、この地では弥生時代前期からの生活の痕跡が見つかっているほか、古墳時代に祭祀を行ったと思われる遺物も発見されています。そのため、神社の境内地は京都府の史跡にも指定されています。現地は一直線の参道も印象的ですが、境内の裏に木々に覆われた禁足地が残り、古代からの信仰の雰囲気を感じることが出来ます。また、本殿の前には一対の石灯籠が建ち、徳治2(1307)年の銘が見つかっていることから国の重要文化財になっています。

大宮売神社 石灯籠ご祭神の大宮売神は、オオミヤノメノカミとも称され、宮中の神祇官で祀られた八神のうちの一柱で、現在も皇居の神殿で合祀されています。平安時代の延喜式内社としては大宮売神を明確に祀るのは丹後の大宮売神社のみとのこと。伏見稲荷大社では稲荷三神の一神にも数えられ、謎の多い神様でもあります。いずれにしても、丹後の大宮売神社もルーツが古い神社であることは間違いなく、丹後国二宮にふさわしい神社でしょう。

薬師如来像神社の隣には薬師堂があり、立派な薬師如来像が祀られていますのでぜひ参拝をしてみて下さい。地元では「やくっさん」と呼ばれて親しまれ、昔はこの薬師仏は北側の山頂にあり、大宮売神社がある周枳(すき)の集落を含め3つの集落で争奪戦が繰り広げられたとの伝承があります。早朝に鶏の合図で山を駆け上がり、最初にたどり着いた村のものになるというルールで競争をすることになったところ、周枳の人々は鶏のとまり木に熱湯をかけて早く鳴かせ、一番乗りを果たしたといいます。現在の薬師像は二代目だそうですが、地域の方に大切にされてきた仏様です。

大宮売神社
大宮売神社
薬師堂

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。

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