柱状節理が望める「玄武岩公園」

玄武岩公園
福知山市上夜久野(かみやくの)にある「玄武岩公園」では、溶岩が冷え固まった独特の玄武岩(柱状節理)を観察できます。

玄武岩公園京都府下唯一の火山である宝山(田倉山)の噴火によって造られた高原が夜久野高原。JR上夜久野駅から急な坂を上ると平坦な高原地帯が広がっています。ここが夜久野高原で、温泉施設や高原野菜などを販売する道の駅「農匠の郷やくの」を中心に、観光施設が集まっています。個々の施設は魅力的でおすすめですので、順次ご紹介をしていきたいと思います。

玄武岩公園さて、宝山から噴き出した溶岩が冷え固まってできたのが玄武岩。その柱状節理を観察できるのが、国道9号線から南に入った場所にある玄武岩公園です。駐車場も整備されています。柱状節理は溶岩流がゆっくりと冷え固まった時にできた六角柱状の割れ目で、独特な景観を見せ、この場所の露頭の高さは約15mほど、幅は150mもあり、京都府の天然記念物に指定されています。現地で眺めると、柱状節理の1本は40㎝ほどはあり、写真で見るよりも規模が大きい印象。その高さからも、噴火によって流れ出した溶岩流のすさまじさを感じることができます。

玄武岩公園宝山は大きく3回噴火したとされますが、この玄武岩公園の柱状節理は中でも最初に噴火した溶岩(小倉溶岩)によるものと推定されています。公園の隣を流れる川の谷底も柱状節理が広がっており、浸食の様子も観察できます。谷底まで続く様子から、流れ込んだ溶岩流の厚さは10mを越えると考えられています。

玄武岩公園柱状節理の崖は、上部ほど横の亀裂が多く走っていて「板状」になっています。これは溶岩流が空気に触れて早く冷えたために柱状ではなく板状になったのだそう。こうした違いも勉強になります。この場所はかつて採石場だったそうで、玄武岩の切り口がまるで敷き石のように並んでいます。夜久野高原の成り立ちを知ることができる貴重な場所ですので、機会があれば足を延ばしてみてください。夜にはライトアップもされているそうです。

玄武岩公園
玄武岩公園

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。

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