天橋立 大内峠一字観公園からの眺め


大内峠 天橋立

先日、日本三景のひとつ天橋立大内峠一字観公園から眺めてきました。

大内峠 天橋立京都府宮津市にあるのが、日本三景のひとつ「天橋立」です。天橋立は、阿蘇海に流れ込む野田川が流す土砂と、丹後半島の東側から宮津湾の岸に沿って流れる土砂とがぶつかって形成された珍しい地形で、海の断面図を見ると海中に切り立った壁のようにそびえています。天橋立の上は松原となっており、両岸が海という不思議な光景です。

大内峠 天橋立天橋立の美しい姿は、天橋立駅のほど近くからリフトやモノレールで行ける「天橋立ビューランド」と、対岸の「傘松公園」からの眺めが有名で、観光客が多く訪れますが、他にも西側の大内峠一字観公園と、東側の獅子崎稲荷神社(雪舟観)からも素晴らしい眺めを望むことが出来ます。今回は大内峠一字観公園へ訪れました。

大内峠一字観公園大内峠は岩滝から大宮へと向かう道筋に当たり、車がないと訪れるのが難しいでしょう。大内峠一字観公園には駐車場があります。キャンプ場にもなっていて、コテージが立ち並んでいますので、お好きな方にもおすすめ。こちらからの天橋立は「一字観」の名の通り、一文字に見えるのが特徴です。天橋立が細い筋のように海に浮かぶ様はとても不思議です。

大内峠 与謝野晶子の歌昭和5年5月、与謝野晶子と鉄幹は大内峠から天橋立を望み、多くの和歌を詠みました。「たそがれの 霧よな巻きそ いにしえが われにのこせる 天橋立」の和歌は、黄昏時の霧が天橋立を隠そうとしている様が思い浮かびます。さらに「巻きそ」という表現は、一文字に見える天橋立を巻物に見立てたもので、大内峠ならではの歌といえるでしょう。また「海山の 青きが中に 螺鈿(らでん)おく 峠の裾の岩滝の街」の歌も、海と山の青さが同化する夕暮れ時に、螺鈿細工のように輝き始める麓の岩滝の街の灯りの情景が思い浮かんできます。一方の鉄幹は「たのしみは 大内峠に きはまりぬ まろき入江と ひとすぢの松」と詠みました。大内峠一字観公園から妙見宮へ向かう道すがらに、本のしおりを模した石碑があり、その両面にそれぞれ晶子と鉄幹の歌が刻まれています。

大内峠 股のぞき発祥の地その妙見堂前には「股のぞき発祥の地」の石碑も建っています。しかし、その詳しい説明はどこにも書かれていません。天橋立には四大観と呼ばれる眺めがあり、天橋立ビューランドからの「飛龍観」傘松公園からの「昇龍観」は観光客にも有名です。残りの二つは「雪舟観」と「一文観」で、雪舟観は4月のミツバツツジが美しい獅子崎稲荷神社から望むことが出来ます。「昇龍観」は「股のぞき観」とも呼ばれ、傘松公園にも股のぞき発祥の地があります。いずれも過去にブログでご紹介をしてきましたので、リンク先をご覧下さい。

大内峠一字観公園果たして、大内峠と傘松公園のいずれが発祥なのかという疑問もありますが、いずれにしても大内峠にはその発祥の石碑はあれど、由来について書かれた看板などはありません。実は大内峠の股のぞきの発祥は小野小町だとの言い伝えがあります。大内峠から天橋立を望んだ小野小町が急な小用を催し、股の間から天橋立を見ると絶景だったことから始まったというもの。なかなか衝撃的な発祥譚ですが、声高に観光客にPRもしづらい内容でもあります。そうした点から、大内峠一字観公園には説明板がないのかもしれません(与謝野晶子の歌の説明板はあります)。いずれにしましても、大変美しく天橋立を望める場所。機会がありましたら、足を延ばしてみて下さい。

大内峠 歌碑

大内峠 天橋立

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

第15回・第14回京都検定1級(合格率2.2%)に2年連続の最高得点で合格。気象予報士として10年以上。京都検定マイスター。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。


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